いい旅館訪問記 旅館マニアによる高級旅館のおすすめブログ

東京在住の旅館マニアが、口コミ・ランキングに頼らない現地情報を紹介するブログ。 「その旅館が好きなら、この旅館もおすすめ」というリンクも紹介中。 住まいから関東の温泉宿が中心になると思います。

熊本の人吉温泉 あゆの里 に行ってきました。
あゆの里_7
令和2年7月豪雨の球磨川氾濫で浸水、1年あまり休館して2021年8月にリニューアルオープンした旅館です。新しくなった館内を体験してきました。

あゆの里_1
羽田空港からは、JALで鹿児島空港へ。

あゆの里_2
1時間45分で鹿児島空港に到着です。

あゆの里_3
人吉温泉へは、鹿児島空港から高速バスで1時間弱。

あゆの里_5
人吉インターバス停で降りて、接続する九州産交の路線バスで5分。

あゆの里_8
あゆの里に到着です。

あゆの里_59
アプローチから、

あゆの里_62
玄関を入ります。

あゆの里_14
真新しいきれいなロビーです。

あゆの里_15
令和2年7月豪雨で球磨川が氾濫し、人吉は水没。あゆの里も1階が浸水したため、1階は完全に更新されています。

あゆの里_64
フロントで名前を伝えると、ロビーを案内され、

あゆの里_17
ロビーラウンジでチェックイン。
BGMは、ピアノのJPOP。
スタッフは、ワイシャツにネクタイの男性、茶衣着の女性、仲居姿の和服の女性です。

あゆの里_65
さて、部屋に案内されます。
エレベーターで、

あゆの里_37
8階へ。

あゆの里_18
今日の部屋はこちら、835。
温泉露天風呂付きの和洋室(4.5畳+ツインベット)。

あゆの里_20
踏込から、

あゆの里_21
和洋室。

あゆの里_23
部屋を反対から。

あゆの里_22
4.5畳。

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置いてあるお茶菓子は、花豆。

あゆの里_24
温泉露天風呂は、陶器風呂。

あゆの里_27
景色は球磨川を見下ろし、対岸に人吉城跡。

あゆの里_25
ソファーに座って、景色を楽しむこともできます。

あゆの里_35
浴衣は全サイズが置いてあって、

あゆの里_32
丹前。
バスタオルは持参式。タオルも今は持参です。

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水回りは、ユニットバス。

あゆの里_33
THALGO(タルゴ)のアメニティ。

あゆの里_138
バスローブ。

あゆの里_133
防水加工の和柄ポーチには、アメニティが入っています。
ポーチは、お土産として持ち帰りOKです。

あゆの里_30
冷蔵庫には、人吉の美味しい水。

あゆの里_31
茶器一式。

あゆの里_36
それでは、鍵を手に取り、

あゆの里_34
大浴場に向かいます。

あゆの里_39
大浴場は、夜間に男女入れ替え。
1日目は、5階 露天・大浴場「蔵の湯殿」。

あゆの里_71
脱衣場。

あゆの里_72
タオルは予備で置いてありました。

あゆの里_102
洗い場。

あゆの里_101
内風呂と、窓を開いて繋がったような露天岩風呂。
温泉は炭酸水素塩泉の美肌の湯。においはモール泉のような印象。
外の景色は、球磨川と人吉城跡です。

サウナもありました。

あゆの里_42
露天風呂の陶器風呂。

あゆの里_40
露天風呂の寝湯。

あゆの里_45
あゆの里の館内には、いくつか楽しめる設備があります。
7階天空のテラス「KUMAGAWA」。
扉から屋外出ると、

あゆの里_52
広いデッキの端っこに、ぽつんと2つだけのチェア。オシャレ感があります。

あゆの里_51
眼下には球磨川と人吉盆地。
対岸には、人吉城跡。
ぼーっと過ごしたくなる空間です。

あゆの里_100
1階ラウンジ「天の川」。

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ロビーラウンジでは、コーヒー・紅茶・ジュースがフリードリンクです。

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1階「球磨焼酎ラウンジ」。

あゆの里_55
焼酎蔵の球磨焼酎ラインナップは、購入することも出来るのですが、

あゆの里_68
宿泊者のお目当ては、こちらの試飲コーナー。
5種ほどの球磨焼酎が、試飲自由です。

あゆの里_67
焼酎は、水割り、お湯割りはもちろんのこと、
焼酎ハイボールとして、ソーダの用意がありました。

あゆの里_56
球磨焼酎ラウンジの横には、ショップ。

あゆの里_132
1階「Bar木綿葉川(バーゆうばがわ)」は、
人吉球磨地域の名産「球磨焼酎」をベースにしたカクテルを味わうことが出来るバーです。
人吉温泉カクテルという、球磨焼酎と人吉温泉を使用したカクテルも提供しています。

あゆの里_61
1階の玄関横には、温泉の源泉と、

あゆの里_63
足湯がありました。竹明かりの足湯。
タオル完備です。

あゆの里_69
地下1階には、令和2年7月豪雨の記憶ギャラリー。

あゆの里_70
令和2年7月豪雨当時のあゆの里や人吉市内の被災状況が展示されていました。
こういった災害を、隠すのではなく、レガシーとして活用している姿勢です。


さて、夕食の時間となりました。
夕食は、17時半~18時の間に開始、19時~19時半の間に開始、からの選択で、
17時半からにしました。
あゆの里_131
夕食会場は、1階ダイニング相良花小路。

あゆの里_103
今日の席はこちら。

あゆの里_104
最初のセット。

あゆの里_105
お品書き。

あゆの里_106
飲み物は、瓶ビールではじめました。
球磨川と人吉城跡の景色をバックに。

あゆの里_125
あゆの里のドリンクは、球磨焼酎をはじめとした焼酎が中心。
あゆの里 ドリンクメニュー1/5。

あゆの里_126
あゆの里 ドリンクメニュー2/5。

あゆの里_127
あゆの里 ドリンクメニュー3/5。

あゆの里_128
あゆの里 ドリンクメニュー4/5。

あゆの里_129
あゆの里 ドリンクメニュー5/5。

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食前酒

あゆの里_108
オードブル
茄子の和風ババロア ズワイ蟹 アスパラ キャビア添え
山葵豆腐 生雲丹 叩きオクラ

ババロアは、崩したごま豆腐みたいです。

あゆの里_111
スープ 季節の冷製スープ

とうもろこしの冷製スープ。
コーンスープを冷やしたようなさらりとした冷製でした。

あゆの里_112
お造り 鮎の洗い

ドライアイスで、うっすらもくもくとした演出。

あゆの里_113
鮎を生で出すのは珍しいですが、あっさりとして食べやすい川魚でした。
酢味噌と特製しょうゆで。
手前には、球磨の名物「山うにとうふ」。豆腐の味噌漬けです。

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揚物 鮎と旬野菜
   ごま油ブレンド天ぷら

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鮎の天ぷら。
薄い骨の天ぷらと、薄い身の天ぷらがあったので、
鮎を三枚おろしして揚げているのかな。

甘長唐辛子れんこんとともに、あおさのりの塩でいただきます。

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焼物 芋グラタン

あゆの里名物オリジナル。さつまいもにチーズをのせて。
食事のような、デザートのような、不思議な一品。
さつまいもとチーズは、分離せず調和。しかし、うまいのかうまくないのかは判断つかず。

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続いては、鍋の用意。
届いた陶器の箱には、

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黒毛和牛がしっかり。

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小鍋 黒毛和牛と五木揚げ
   人吉特産キノコ鍋

鍋で煮てもやわらかい肉。
「五木揚げ」は、球磨の油揚げです。

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最後にご飯の到着。

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御飯 たもぎ茸の炊き込みご飯
留椀 あおさの味噌汁
香物 三種盛

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デザートはかわいらしい器で。

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甘味 ブラン・マンジェ
   相良村産緑茶ソース

あゆの里の夕食は、きれいな感じ。
宿名に違わず、鮎攻め。炭火焼きはありませんでしたが、洗いと天ぷらで出てきました。
器もこだわっていて、きれいにまとまっている料理でした。

あゆの里_135
夕食後は、部屋の露天風呂につかって。

あゆの里_136
ベッドにもぐり込みます。

あゆの里_137
おやすみなさい。


翌朝。
あゆの里_140
夜に雨が降った様子で、曇り空の朝です。

あゆの里_141
まずは朝風呂へ。大浴場は夜間入れ替えで、
翌日は、3階 露天・大浴場「山並みの湯屋」。

あゆの里_142
朝食時間は、7時~8時半開始の中から、7時を選びました。
朝食会場は、夕食と同じく1階相良花小路。

あゆの里_143
席は、夕食と同じく窓辺の席。
あゆの里の朝食は、リニューアル前まではバイキング形式でしたが、
今はバイキングではありません。

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最初のセット。木箱は全席に先付けされていました。

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温かいものが届いて、全てそろいました。

あゆの里_145
ぶどうジュース
赤ワインの原液のような、皮の渋みがありました。天然ジュースです。

あゆの里_146
木箱には、小鉢が9つ。
からし蓮根、さつまあげ、四浦こんにゃくなど、バイキングで出していたものを詰めているようです。
このグレードを、バイキングで出してくれたらうれしいですね。
あゆの里の朝食バイキングは、評判であったそうです。

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蕎麦を練り込んだ団子汁。熊本名物です。

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鱒の塩麹焼き。

あゆの里の朝食は、
バイキングで出てきたら嬉しい料理。
復活するかは未定だそうですが、実現するとよいですね。

あゆの里_163
チェックアウトは10時。
フロントでチェックアウトしました。
最後は、女将さんのお見送りでした。

あゆの里の部屋タイプは?

あゆの里には、他の部屋タイプもあります。
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【温泉露天風呂付きの和洋室(6畳+ツインベッド)】

あゆの里_75
【温泉露天風呂付きの和洋室(6畳+ツインベッド)】水回り。

あゆの里_76
【温泉露天風呂付きの和洋室(6畳+ツインベッド)】露天風呂。

あゆの里_77
【温泉露天風呂付きの和洋室(6畳+ツインベッド)】お手洗い。

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【和クラシックルーム】

あゆの里_79
【和クラシックルーム】

あゆの里_81
【和クラシックルーム】水回り。

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【温泉露天風呂付きパノラマスイートルーム】

あゆの里_89
【温泉露天風呂付きパノラマスイートルーム】

あゆの里_91
【温泉露天風呂付きパノラマスイートルーム】

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【温泉露天風呂付きパノラマスイートルーム】

あゆの里_92
【温泉露天風呂付きパノラマスイートルーム】

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【温泉露天風呂付きパノラマスイートルーム】

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【温泉露天風呂付きパノラマスイートルーム】水回り。

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【温泉露天風呂付きパノラマスイートルーム】お手洗い。

人吉温泉の観光スポットは?

人吉観光は、シェアサイクルが街中にあるので、動き回るのに便利です。あゆの里_150
滞在中の観光は、あゆの里で、下駄を借りて。

あゆの里_159
人吉駅。人吉駅のある肥薩線は、令和2年7月豪雨から2年たった今も、復旧はしていません。

あゆの里_157
青井阿蘇神社。
楼門を含めた5棟が国宝に指定されています。

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人吉城跡。

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球磨川下り。HASSENBA(発船場)。
真新しい建物です。水害後に立て直したのでしょう。

こうしてみると、自然災害の、定期的な新陳代謝という側面が見えてきます。
設備更新がされて、人吉の観光における競争力は向上しています。
路線バスの九州産交、全て新車で運行。保険で設備更新したと思われます。

あゆの里_9
昼食は、上村うなぎ屋。人吉で一番有名なお店です。
なんと、外に20人待ち。着席まで1時間。

あゆの里_10
着席して注文。注文を受けてから捌くので、うな重の到着は、さらに30分後。
「うなぎ屋せかしちゃダメ」とは、気鋭の講談師のネタですが、これほど腹をすかせれば美味いに決まっています。

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うな重小。

身はふわっと、皮はモッチリかつサクっと。
美味しいうな重でした。

あゆの里_165
帰路は、人吉市内からタクシーで5分、
人吉インターバス停から、人吉を後にしました。

清流山水花 あゆの里
全体的に感じの良い宿。快適です。
典型的な中型高級旅館に、焼酎道場や天空のテラスなど少しとがった演出が加わって特徴を出しています。
熊本県南部では唯一の高級旅館。球磨地方に行くなら、選んで安心の旅館です。

★「あゆの里」(九州/人吉温泉) ブログ
★「あゆの里」が好きなら、この旅館もおすすめ
 「松濤館」(伊豆/三津温泉)
 「花心亭しらはま」(東北/田沢湖温泉)
 「游水亭いさごや」(東北/湯野浜温泉)
 「おとぎの宿米屋」(東北/須賀川温泉)
 「庄川温泉風流味道座敷ゆめつづり」(北陸/庄川温泉)


あゆの里
料金・基本情報はこちら ▶ あゆの里


旅館・ホテルランキング

雑誌『自遊人』の再生プロジェクト、信州松本の浅間温泉 松本十帖 に行ってきました。
松本十帖_20
松本十帖は、2022年7月にグランドオープンしての訪問です。

松本十帖_2
新宿駅から特急あずさで2時間半、松本駅に到着です。

松本十帖_4
松本駅からの送迎はないので、松本駅お城口から、浅間温泉行きの路線バスに乗ります。

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路線バスで30分、浅間温泉バス停に到着です。
寂れた温泉街という佇まいの浅間温泉中央通り。

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チェックインは、浅間温泉バス停から徒歩1分、松本十帖レセプション「おやきと、コーヒー」で。
ホテルとは徒歩3分の違う場所にあります。
浅間温泉の「エリアイノベーション」を目指す松本十帖は、宿泊客が温泉街を回遊するように、あえて施設を点在させています。

松本十帖_7
宿泊部屋に入れるのは15時からですが、チェックインは13時からOK。
2階に案内され、ウェルカムサービス。

松本十帖_8
ウェルカムサービスは、おやきとコーヒー。
信州名物おやきは、つぶあんか野沢菜。

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信州らしく野沢菜を選びました。

松本十帖_12
チェックインでは、予約内容の確認と、夕食・朝食の時間を決めます。
松本十帖のルームキーは、QRコードでした。

松本十帖_14
レセプション「おやきと、コーヒー」を出て、トコトコと徒歩3分。
松本十帖「松本本箱」に到着です。

松本十帖_20
松本十帖は、『自遊人』が古い旅館を引き継いでリノベーション。躯体はそのままです。

松本十帖_22
大きなのれんの玄関を入り、

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松本本箱のロゴが、プロジェクター投影でくるくる回っているところを進むと、

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小さめのフロントロビーに、正面にはダイニングです。

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早めの到着でしたので、宿泊部屋への入室はまだ。

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15時まで、ブックストア「松本本箱」で過ごします。
宿泊者は、チェックインから利用OKですが、ルームキーは15時からのみ有効。
フロントで入場券を発行してもらい、ゲートにQRコードをかざして入場します。

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たくさんの本がディスプレイされているさまは、オシャレな本屋そのもの。
全て購入もできる商品です。

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こちらは、「こども本箱」。大浴場をリノベーションした、
絵本を中心とした子供用の空間。
迷路風に棚が配置されているのも、子供心をくすぐります。

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元大浴場の蛇口もそのまま。

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浴槽は、ボールプールになっていました。

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階段のまわりにも本だらけ。

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一人で没頭したいときは、おこもり空間へ。

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松本本箱のシンボル、「オトナ本箱」。
本棚が天井の鏡に反射して、本に囲まれたような気分になる空間です。
元大浴場の浴槽に、ヨギボーが散らされていて、寝っ転がって本が読めます。

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さて、15時になりましたので、宿泊部屋に向かいます。
フロントに人もおらず、特に案内もなく、勝手にエレベーターを進みます。

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4階へ。
宿泊フロアの廊下にも本棚。
ブックストア「松本本箱」の本は、購入しないと部屋に持ち込みができませんが、
廊下にある本は、自由に部屋に持ち込んで読むことが可能です。

松本十帖_87
廊下は、躯体そのまま配管むき出し、薄暗いちょっと閉塞感のある空間です。

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本日の部屋は、42号室。松本本箱 露天風呂付きスタンダードツイン。
QRコードを読み取らせると、カチッと鍵が開いた音がしました。

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じゅうたんにツインベッドとリビングチェア、
躯体むき出しの壁。
これは旅館ではないですね。もはやデザイナーズホテルですね。

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部屋を反対から。

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客室内にも本棚。

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魚沼産のおかき。里山十帖で置いてあったのと同じです。
クッキーも。

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コーヒーマシン。

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松本十帖で特徴的なのは、タンブラーが用意されていること。何と持ち帰りできるのです。
1階ロビーのコーヒーマシンと、各フロアのウォーターサーバーが利用できます。

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冷蔵庫には、ピーチジュース、ぶとうジュース、キャロットジュース。
無料サービスです。

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歯ブラシは、竹製の里山十帖と異なり、普通のプラスチック製。

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タオルは里山十帖と同じ、自遊人オリジナルタオルです。

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おもしろいのは、風呂桶。
「小柳之湯」に、タオルを入れて向かうために用意されています。

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壁と一体化しているこちらは、

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お手洗いと、

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シャワーブース。

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部屋の露天風呂。
景色は、遠くに丘陵、その先には北アルプスの山々。
手前にはマンションがありますが、外からの目線が気になる方は、木戸を閉める形になります。

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露天風呂は、ずっとチョロチョロと温泉が流れています。

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浴衣と、

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丹前。
館内は夕食会場ダイニングを含めて、浴衣でOKです。

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バスローブもありました。

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フロントへの連絡は、タブレット。今どき。
フロント営業時間は、9時~22時。時間外は携帯へ、というのも、
従業員の労働環境改善のためでしょうか。現代の経営姿勢です。

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部屋の中では、ホテルスリッパ。部屋の外へは、雪駄です

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松本十帖の特徴として、部屋を出た各フロアの廊下には、
「お勝手バー」が設置されています。
読書のおともとして、おやつや飲み物が用意されています。

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お茶、キャラメルにクッキー。

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ドリンクは、ぶとうジュース、ピーチジュース、りんごジュース。

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冷凍庫には、おとなり山梨県のシャトレーゼのアイスがありました。

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浴衣やタオルの替えも、廊下に設置されています。
カミソリやくしなどのアメニティは、ここから自分で取ります。

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1階ロビーには、コーヒーマシン。
部屋にあったタンブラーを利用します。

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それでは、風呂桶にタオルを入れて、小柳之湯に向かいます。

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小柳之湯は、松本本箱と小柳に挟まれた場所にあります。

松本十帖_48
入口には、ルームキーのQRコードをかざして。
これ優秀で、15時以前は反応せず、15時を過ぎた瞬間に開くようになりました。
機械としては当然なのですが、これによって時間になったら鍵を開けにくるスタッフ運用が不要になります。
宿泊部屋に入るときも感じましたが、松本十帖は、システムで効率化を行い、
スタッフが極少化されているようです。うやうやしいおもてなしも無しです。

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小柳之湯は、3~4人はいれば一杯。
でも、松本十帖は、露天風呂付き部屋が中心のためか、ほとんど他の客とは会いませんでした。

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そのまま、松本十帖の各施設をたずねてみました。

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松本十帖「小柳」。
松本十帖「松本本箱」のすぐ隣の建物です。
松本十帖は、買い取った旅館がもともと2棟であり、
それぞれの建物を、「松本十帖」「小柳」として再生したそうです。

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松本十帖の看板。

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松本十帖の宿泊は、「松本本箱」と「小柳」で違っていて、
「松本本箱」は、基本的に子連れ宿泊不可となっています。

松本十帖の宿泊

松本本箱小柳
子連れ 基本不可(2階のみ可※) キッズウェルカム
夕朝食 三六五+二(367)ALPS TABLE
 ※子連れの場合、夕食はALPS TABLEになります。

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小柳の1階にあるのが、浅間温泉商店。
お土産ショップです。

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その一角に、アルプスベーカリー。
その場で焼き上げたパンが売られています。
松本十帖の明日の朝食にも、出てくるのだとか。朝食が楽しみです。

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敷地内には、施設がもう一つ、「信州醗酵研究所」。

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蔵を改装した施設のようで、ハードサイダー(シードル)が醸造されています。
夕食時に注文できるそうなので、後で飲んでみましょう、

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敷地を一歩出て、レトロな建物がある小道を上っていけば、

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松本十帖のもう一つの施設、「Cafe哲学と甘いもの。」
昭和の古民家をリノベーションした、哲学書が置いてあるブックカフェです。

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BGMもなく、静寂を旨とするカフェです。

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名物は、カスタードプリン。固いプリンでした。


さて、そうしているうちに夕食の時間になりました。
夕食は、17:30~、19:45~の二部制。
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夕食会食は、グリルダイニング「三六五+二」(367/さんろくなな)です。

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キッチンには薪火がたかれており、
ダイニングには、薪火のにおいがこびりついています。
服ににおいがつくので、浴衣で来てくださいと言われるのも納得。

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今日の席はカウンター。
BGMは、アジアのリゾートホテルのダイニングのような、イケイケな音楽。
Googleの鼻歌検索をしたら、DJ OKAWARI「Perfect Blue」(ピアノジャズとヒップホップ)という曲でした。あとは、トム・ミッシュ「Lost in Paris」(R&B)。
スタッフは、ベンチャー企業にいそうな女性が、デニムのエプロンを着けて。

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グリルダイニング「三六五+二」(367/さんろくなな)の説明。
365日の信州の風土に、文化と歴史を+2。
日本一長い川、千曲川(信濃川)の総延長367kmも表しています。

松本十帖_99
メニューは、素材だけの表記になっていて、
どんな品が出るのか分からないようになっています。

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ドリンクメニューは、ワインのペアリングを筆頭に、自家製のシードルまで。
松本十帖 三六七 ドリンクメニュー1/2

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松本十帖 三六七 ドリンクメニュー2/2

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飲み物は、シードルにしました。

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りんごのシードル。
濃いのを想像していたら、さらっとした飲みごたえ。
底の方は、おりがある感じで濃いめでした。

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白樺 森の花実

タルト生地とクリームの上に、南高梅のシロップ漬け、ニセアカシアなど。
甘いタルトに対して、白樺の樹液は無味でした。

松本十帖_105
高原舞茸 からまつ

ふたを開けるとふわっと煙がたちのぼります。
からまつの枝で瞬間燻製されており、強い燻りの香り。
まいたけのコロッケです。

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松本平 野菜

先に、サラダの皿が出てきて、

松本十帖_107
ここに、トマト水から作った泡がかけられます。

松本十帖_108
サラダ(松本平 野菜)のできあがり。

松本十帖_110
スイートコーン

甘ーいコーンスープ。コーンの粒はシャキシャキです。

松本十帖_113
佐久 鯉

鯉といえば川魚なので甘露煮が定番ですが、ここでは生の押し寿司。
きれいな水で育てたそうで、全然くさみはありません。
厚みがあり、嚙みごたえのある白身魚でした。

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人参 安曇野らんらん

葉っぱは揚げて、にんじんから作ったペーストと、シードルのソースで。

松本十帖_115
佐渡 真河豚 甘夏 鰯

真河豚、松本十帖特製のアンチョビ。
甘夏を、カラスミのようなアクセントに。

松本十帖_116
千曲川は、新潟に入り信濃川と名を変え、日本海に流れ出た先が佐渡。
というわけで、佐渡のフグが、367の仲間入り。

淡白なフグの身に、甘夏が良いアクセント。

松本十帖_117
メインの前にヨモギ焼き蒸しパン。蒸しあげたものを、炭火ならぬ薪火で。
とってもヨモギの味。

松本十帖_118
白樺若牛 おかひじき 黒にんにく

松本十帖_119
白樺若牛の薪火焼き。
うまみのある赤身肉でした。

松本十帖_120
蕎麦 真田丸

信州地鶏"真田丸"の出汁スープのそば。ラーメンみたいです。
優しい出汁に、バジルのような香りがアクセント。

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松本産の桃を使ったコンポート。

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ハーブティー 小菓子

松本十帖_122
小菓子は、
パイナップルのコンフィチュールを挟み込んだココナッツのマカロンと、
オレンジの風味をきかせたヘーゼルナッツショコラ。

以上で夕食は終わりですが、
食後にスタッフから「印象に残ったお皿はございましたか?」と聞かれます。
全ての客が聞かれていました。ある店のヒーローインタビューみたいで小っ恥ずかしいです。

松本十帖 松本本箱「三六五+二」の夕食は、
河豚、生で食べれる鯉といった、食材は良いものを使っていて、
和を起点とした創作洋食という感じです。
オシャレなカジュアルレストランの雰囲気でした。

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夕食後は、「本箱Bar」へ。
バーといっても、松本本箱のフロントがそのままお酒を販売する場所になります。
フロントスタッフがそのままBar営業。スタッフは、ベンチャー勤務風の若者と地元のおばちゃん。

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日本酒を一杯。

飲み終えたら、「ブックストア松本本箱の奥にも、フリーのお酒が用意されていますよ」と、声を掛けられ、向かってみました。

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17時以降のブックストア松本本箱は、宿泊者専用。ゲートも開放されています。

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オトナ本箱 BAR TIME(19:00~22:00)。
オトナ本箱の入口の前に、フリーのお酒コーナーが設置されていました。
ブランデー、梅酒、ゆず酒、焼酎に甘酒。おつまみに甘めのポップコーン。
22時まで置いてあるようです。

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オトナ本箱は、夜はライトダウンされて、BGMもヒーリング系になっていました。
22時になると、明るさは元に戻りBGMもジャズに。一旦の解散時間なのでしょう。

ブックストア松本本箱は、夜通しオープン。22時を過ぎてもまだまだ客がいました。
文学少女が大人になったような壮年女性多し。
彼女らにとっては、本屋に泊まるという夢を叶えてくれる場所なのでしょう。

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ブックストア松本本箱を後にして、夜の「松本本箱」の玄関。

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部屋にもどり、夜景を見ながらの露天風呂。

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ベッドにもぐりこみます。おやすみなさい。


翌朝。
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快晴の朝。
部屋の露天風呂での朝風呂から北アルプスを望みます。

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朝食時間は、7時半~9時半の30分刻みでチェックイン時に選択します。
この日は、一番早い7時半にしました。

朝食会食は、三六五+二(367/さんろくなな)。夕食と同じくです。
BGMは、外資系ホテルのような明るいBGM。

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今朝の席はこちら。

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松本十帖 松本本箱「三六五+二」の朝食お品書き。

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「朝のリフレッシュ」

無添加ジュース
大久保醸造の味噌 自家製グラノーラ
八ヶ岳高原ヨーグルト コンフィチュール
人参ジュースは、フルーツが入っているかと思うくらい甘い。

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「松本平の野菜プレート」

ピクルス、トマト煮込み、ジャガイモグラタン状、キャロットラテ人参のサラダ、茄子のグリル。

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じゃがいもは、薄切りにして、間にバターを塗り、重ねてミルフィーユ状にしてありました。
丁寧な仕事しています。

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「野菜を味わう」

夏野菜を使った、ガスパチョ。
冷製のスープです。

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「アルプスベーカリーより」

アルプスベーカリーでも売っていた、焼き立ての自家製パン。

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「安曇野放牧豚」

ソーセージ、コンポーネ。
安曇野豚ソーセージのグリル、自家製ザワークラウト、トマト。

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「パンのおかわりいかがですか」と言われて、
全種類おかわりしてみました。

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ハーブティー/コーヒー/紅茶

紅茶をお願いしました。

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朝食後は、チェックアウトの11時まで、ブックストア松本本箱でゆっくりと。

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1泊2日で全ての本を読み切ることは出来ませんが、
本と出会う久しぶりの機会となりました。
街の本屋がなくなってきて、こういう機会が貴重になりつつあります。

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11時にフロントでチェックアウト。
フロントスタッフは1人で、ビジネスホテルのように並んで待ちます。

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送迎を待つ間、外からの松本十帖を一枚。

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レセプション「Cafeおやきと、コーヒー」まで送迎してもらい、

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浅間温泉バス停から、松本駅への帰路に向かいました。
バス停正面の丘の上に顔を出している黒い建物が松本十帖でした。

松本十帖
デザイナーズホテルです。リノベーション型の。旅館ではないと思いましょう。
グレードは、里山十帖と比べると少しカジュアルです。
客層は、文学少女が大人になったような壮年女性多し。彼女らにとっては、本屋に泊まるという夢を叶えてくれる場所なのでしょう。
あえて古い躯体を残した部分もあり、スタッフも至れり尽くせりの旅館ではありません。
松本十帖というプロジェクトの、ストーリーを含めて泊まりに行く場所。おのずと客を選ぶ施設です。

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