直江兼続の故郷で知られる、
越後湯沢の奥座敷　六日町温泉の龍言に行ってきました。




東京駅から上越新幹線で1時間半、


越後湯沢で上越線に乗り換えます。


上越線の鈍行に乗り、


田んぼの村々の中を約20分。


六日町駅に到着です。
鈍行だけの駅ですが、アーケード商店街のある南魚沼市の中心駅です。
新幹線開通前は、特急がとまったのでしょうね。

正面に見える山が、坂戸城です。


山頂にある坂戸城「実城（みじょう）」は、麓から1時間半の登山です。
さすがに登るのは難しいなあ、と考えながら、
まずは腹ごしらえ。


駅前の商店街にある　魚沼釜蔵総本店。


店内は居酒屋風ですが、
名物はこちら。


肉・にく・ニク！

南魚沼では、「本気丼（マジドン）」という食の町おこしをしているようです。
各店で、南魚沼産のコシヒカリを食べさせています。


国産極上牛カツ　ローストビーフ丼。
肉がどーんと。大満腹です。

食後は、六日町の観光に入ります。
観光スポットへは、バス路線もありませんので、
タクシーで移動します。

最初は、タクシーで10分余り。

雲洞庵（うんとうあん）に到着です。

　
赤門。参道が続きます。
雲洞庵は、越後一の寺といわれます。

このあと宿泊する「龍言」は、
この雲洞庵の末寺「龍言寺」の寺屋敷跡であることから、
雲洞庵の住職から、名跡を差許されたとのこと。


鐘楼。


本堂。


庵内も拝観できます。


本堂。


坐禅堂。
「雲洞庵の土踏んだか」 「関興庵の味噌なめたか」という言葉で知られる、
曹洞宗の禅道場です。


客殿から庭を臨みます。
思ったより方々まで入ることができ、広い拝観空間です。
全て見て回るには20～30分はかかります。


宝物殿も併設されています。


上杉家ゆかりの品々があり、
宇佐美定行ゆかりのものや、上杉景勝書簡等が展示されています。

続いて、雲洞庵から、直江兼続公伝世館に向かいます。
タクシーで10分余り。

展示空間一室に、鎧や太刀、扇等の展示があります。



銭淵公園の一角にある直江兼続公伝世館、
となりには、大河ドラマ放映記念の天地人碑も設置されています。

いずれの施設も、観光客はほぼ皆無、
大河ドラマの年は、ブームが押し掛けたとのことですから、
夢の跡　といったところです。

伝世館からは、坂戸城跡に歩いて向かいます。

住宅・田んぼ地帯をとぼとぼと。
途中、内堀跡もありながら、


徒歩7-8分で、坂戸山の登山口に至ります。
突き当りに設置されていたのが、


坂戸城跡の全図です。
山頂にある実城までは、ここから1時間半。
さすがに、山頂まではいけませんので、山麓にあるエリアへ。


家臣屋敷跡その一。

家臣屋敷跡その二。


坂戸城跡碑は、麓にありました。
山頂でなくてよかった。


坂戸城跡碑の場所は、マップには載っていませんでしたが、
上杉景勝　直江兼続　生誕地碑のそばにあります。
左手が生誕地碑、中央が坂戸城跡碑です。

登山口に戻り、再び徒歩7-8分。

長尾政景公墓所に至ります。


直江兼続墓所と、


歴代上田長尾家もあります。

墓所は、龍言寺跡にあります。

この寺屋敷が、本日の宿「龍言」です。
ここから、田んぼ沿いを歩いていくと、

道路に出て、龍言の門が見えてきました。


門に到着です。


門をくぐり、庭を進むと、


玄関に到着です。


右手には到着の太鼓。
靴を脱ぎ、スリッパに履き替えます。
まずは左手にある、


落着の間に案内されます。


奥は座敷型。


ここでお茶菓子が出されます。


宿帳。


お茶の後は、部屋にご案内頂きます。
本館から、


御居間屋敷を進み、


本日の部屋　聚福。


踏込から、


本間15畳＋ベランダ　のお部屋。


小庭に面する窓辺です。


聚福の書がかかる床の間。


部屋のお茶菓子。
えごま煎餅と、羊羹。


小庭に接するベランダ。


本間の障子の先には、


洗面台と、


部屋風呂。小庭に面します。


お手洗い。


冷蔵庫。


それでは、浴衣に着替えて、


鍵を取って、大浴場に向かいます。


大浴場　和楽の湯。


脱衣所にはタオルあり、
バスタオルは無いので部屋から持参です。


大庭園に面する大浴場です。


湯上り場には、
山の水が用意させています。


貸切露天風呂も２つ。
10人くらいは入れる、とても広い風呂です。


貸切風呂小。


風呂上りには、庭園散策。
下駄に履き替えて。


山辺の庭園、
宿以外の建物は見えない別世界の空間です。


宿の土地の由縁記。


池の鯉へのエサやりのための、エサも用意されています。
隣町の小千谷は錦鯉が有名ですね。


お休処。


読書スペースになっています。
書籍のラインナップが、外資系コンサルなどの経営関連の本が多かったです。
社長のお下がりですかね。


お休処の前には、絵馬の数々。
宿泊者思い思いを書いて掲げられています。


もう一つの大浴場。
圓の湯。


脱衣所。


こちらも、タオルのみで、バスタオルはありません。


古い測りである体重計が雰囲気を醸しています。


内風呂に、
奥に露天風呂があります。


龍言の館内図。


帳場横に売店があります。


傍らには、龍言畑で採れた野菜が、
ご自由にお取り下さい、と置かれています。
家庭的なサービスを感じますね。


売店の奥には、喫茶コーナーがあります。


食事は、基本的に部屋食ですが、
希望者向けに食事処も用意されています。
和食堂　微笑亭。


畳にイステーブルの用意です。


宴会場も用意があります。


じゅうたん敷きのスペースも。


毎年のように、将棋のタイトル戦が行われているそうです。


囲碁のタイトル戦も。

では、部屋に戻って夕食をいただくことにします。

夕食の準備完了。


御献立。


食前酒　八海山甘酒


酒は、飲み比べ３種セットを注文しました。
左から、高千代・八海山・鶴齢。


先付　滝川豆腐　おくら　茗荷　降柚子


滝川豆腐は、ところてんの要領で、にゅっと出します。
つるっと食べる新しい豆腐の食感です。


前菜　鮑柔らか煮　もろこし団子鬼灯盛
　　　　合鴨ロース　黒大蒜ソース
　　　　とまとのアヒージョ鰯コンフィ
　　　　魚沼順菜大和芋　煮穴子　梅肉
もろこし団子はもちもちしで美味し。


蓋物　越後魚沼のっぺい汁
新潟の名物の「のっぺ」ですね。


造里　日本海旬の幸　雪室熟成醤油


焼物　鮎炭火立焼　弥彦娘　蓼酢
立焼は、龍言の名物で、館内で炭火焼しているそうです。
夏は鮎、秋からは岩魚になるとのこと。


強肴　にいがた和牛冷製　越の丸茄子　才巻
　　　　伏見青唐　ズッキーニ　パプリカ
　　　　魚沼山葵　卸しポン酢あん


伝承の味　牛蒡煮　煮豆　棒鱈煮　もろっこ隠元


食事　笠原農園の南魚沼産こしひかり
香の物　漬物
留椀　徳田農産塩沢産大豆で作った
　　　　二年熟成味噌使用
米どころ越後のこしひかりです。


水菓子　自家製水羊羹　八色西瓜

夕食、すごく高級というわけではありませんが、
地のものを使った、郷土料理、といった感じですね。

食後は、星空ウォッチングのツアーを申込していたのですが、
残念ながら今夜は雨。

ということで、館内での地元の自然紹介コーナーとなりました。

そのあとは、夜食に出かけます。

玄関前の庭では、
家族連れ向けに、線香花火を供していました。


龍言の門を出て、前の道路の先に、


安穏亭があります。
こちらも、龍言の経営です。


こちらも、豪農館を移築したもの。


囲炉裏とカウンターのある空間。



別途、個室もあります。


反対側には、カラオケバー空間も。


夜食に、名物であるという　うどんを。
日本酒と共に、さっと頂きました。

夜食の後、部屋に戻ると、

布団が敷かれていましたので、


そのまま就寝。おやすみなさい。


翌朝。

曇りがちの朝です。

早速に朝食を。

赤い器で、精進料理みたいな感じです。
全体的に軽めの朝食。　コシヒカリはおひつでの提供でした。

この日は越後の観光をしようと思っていましたので、
早めにチェックアウト。

玄関に並べられた靴の傍らには、
名前の表示が貼ってありました。


これは、名前の表示を兼ねた「魔除の御札」。
お土産に持たされます。


そして、もう一つの手土産、
いなり寿司を頂きました。
煮詰められたお稲荷さんが美味しかったです。


昨日と同じ、六日町駅から移動します。


六日町駅から越後湯沢方面に1駅、塩沢駅へ。



静かな田舎町の駅です。


駅から徒歩5分で、
三国街道塩澤宿牧之通り　があります。
昔の宿場町の面影を再現した、よく造られた街並みです。


地元の酒、鶴齢の店もありました。


酒からグッズまで、鶴齢だらけのお店です。


よい雰囲気の街並みなのですが、観光客は、数人のみでした。
朝早くだからかとも思いましたが、聞いたところ「いつもこのような感じ」とのこと。

近くには博物館系が２つあります。

塩沢つむぎ記念館。


2階建ての小さい施設で、
1階は無料空間で、塩沢つむぎの商品展示。


2階は有料スペース。蚕の実物から、塩沢つむぎ各種の紹介があります。
機織り体験もできるとのこと。


鈴木牧之記念館。
鈴木牧之（すずき ぼくし)は、江戸時代『北越雪譜』（ほくえつせっぷ）という雪国の暮らしを紹介する本の著者とのこと。地元の英雄なのでしょう。
展示品は、雪国での暮らしにかかわる民具や、鈴木牧之の遺墨、塩沢つむぎなどです。
塩沢つむぎ記念館の2倍くらいのサイズがあります。

塩沢の次は、再び塩沢駅より、

長岡方面に2駅（六日町駅から1駅）で、五日町駅へ。


駅前には店もない静かな駅です。
ここからタクシーで約10分。






魚沼の里に到着です。
魚沼の里は、八海山で有名な八海醸造が創った、工場兼観光施設です。


第二浩和蔵。
蔵見学は受けていません。


八蔵資料館。
入場自由の、世界の酒と食に関する書籍3,000冊がある図書館です。


見学ができるのはこちら、八海山雪室。


売店と、見学エリアがあります。


雪室見学体験ツアーに参加しようと思ったのですが、
当日の先着順で、2時間待ちであったため、見学は断念。


代わりに、焼酎の試飲コーナーに行きました。
各種を自由に飲むことができます。


奥には、メモリアル焼酎「面向未来」というコーナーが。


購入した焼酎を、長期間預かるシステムです。


売店も充実しています。

続いて、一番の目的に向かいます。

広い敷地を汗かきながら歩き、


「みんなの社員食堂」に到着。
ここは、八海醸造の社員食堂でありながら、一般にも開放されています。


この日は10人くらいの行列がありましたが、
約10分で案内されました。
食券を購入して、


ごはんと味噌汁は自分でよそうスタイルです。


丘の上からの景色を望む開放的な席にて、


八海定食：肉　豚の塩麹漬け焼き


追加で、あまさけ　も注文しました。


魚沼の里のマップその１。


魚沼の里のマップその２。

今回は時間が少なかったため、昼食のみでしたが、
広い敷地がありますので、雪室見学を含めて、長い時間を滞在できる施設です。

続いて、長岡に向かいます。
魚沼の里から、タクシーで約15分。



浦佐駅に到着です。
八海山口（東口）の駅前には、田中角栄の像。
上越新幹線・浦佐駅は、選挙区にあり、「我田引鉄」の象徴と云われます。

ここから乗ったのが、

今話題の　現美新幹線。
昨年2016年から、越後湯沢駅⇔新潟駅を土休日運転されている「とき」です。



各号車、片側が美術作品、
反対側に、自由席のソファーが置かれています。


乗客は全部で10人余り、といったところ。
さすが芸術の列車、奇抜な服装の方々もいました。


キッズスペースのプラレールもあります。
向こう側は、カフェコーナー。


車両案内。


唯一の指定席車両、11号車。


下車した長岡駅でパシャリ。

長岡駅からは、長岡市内の観光です。

河井継之助記念館。
駅から徒歩7-8分です。


ガトリンク砲（複製）や、
河井継之助の書などが展示されています。
見学所要時間10-20分。


山本五十六記念館。
河井継之助記念館から徒歩2-3分です。
見学所要時間10-20分。

連合艦隊司令長官山本五十六元帥の書簡等の展示があるほか、
墜落した海軍一式陸上攻撃機 長官搭乗機の左翼が展示されています。
パプアニューギニア政府の厚意により、里帰りしたとのこと。


記念館から徒歩2-3分のところに、
生家跡である、山本五十六記念公園があります。


ブロンズの胸像に、


復元された生家があります。入場自由。

山本五十六記念公園から、長岡駅に向かいます。

曲がり角には、米百俵之碑。


駅前のアオーレ長岡（市役所）敷地内には、


長岡城跡の碑があります。
長岡城の本丸は、現在の長岡駅にあたり、
ここは、長岡城の二の丸跡になります。



長岡城跡の碑付近から、長岡駅はすぐそこです。
帰りは直行新幹線で約1時間半で東京駅に到着です。

六日町温泉　龍言、
昔の建物を移築した形で、建物の趣あり、サービスは「家庭的」。
周囲には何もない環境ですので、
山でゆっっくりとしたい、という時にお勧めです。