いい旅館訪問記 旅館マニアによる高級旅館のおすすめブログ

東京在住の旅館マニアが、口コミ・ランキングに頼らない現地情報を紹介するブログ。 「その旅館が好きなら、この旅館もおすすめ」というリンクも紹介中。 住まいから関東の温泉宿が中心になると思います。

2019年10月

南伊豆の下田温泉、ロケ地に選ばれるほど砂浜が美しいといわれる、入田浜にある、
浜辺の宿 濤亭 に行ってきました。
濤亭_0219


濤亭_0158
前日は、奈良偲の里 玉翠 に宿泊しており、
熱川温泉駅から、伊豆急にて、伊豆急下田駅に向かいます。

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次の駅の片瀬白田駅から、伊豆稲取駅の間は、
海が最もきれいに見える区間です。
この日も、伊豆大島をはじめ、伊豆七島が一望できました。

濤亭_0164
伊豆熱川駅から約30分で、伊豆急下田駅に到着です。

濤亭_0165
改札は、下田関所を模した作りになっていました。

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駅前からは、寝姿山への下田ロープウェイや、

濤亭_0167
南伊豆各地への路線バスが、多く出発している、南伊豆のターミナルです。

まずは、下田の観光を。
濤亭_0168
駅から徒歩10分、道の駅開国下田みなと。
ここは、最近の下田名物である、下田バーガーがあります。

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1階の端にある店が、カフェ&バーガーRa-maru(ラーマル)。

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早速注文して出てきたのが、下田バーガーです。
バーガー単品で1,100円という値段ですが、名物ということで。

金目鯛のフライが入ったバーガーです。
甘辛いタレが効いて、食欲をそそります。食べ進めると、金目鯛がふわっと香ります。

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道の駅開国下田みなとと隣接して、
下田港内遊覧船である、黒船の乗船もありました。

濤亭_0172
道の駅開国下田みなとの対岸は、
下田城址である丘があります。
その付け根が、ペリー艦隊が上陸した場所なのだとか。
そこまで、港沿いを歩いていきます。

濤亭_0176
約20分ほどで、ペリー上陸記念公園にあるペリー艦隊来航記念碑に到着。
ペリーの胸像が設置されています。

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ここの横から下田公園に上る入り口に、
下田城址の碑があります。
ここから上が下田公園ですが、この日は台風による倒木の影響で、閉鎖されていました。

濤亭_0178
下田公園の反対側の麓からは、ペリーロードが延びています。

濤亭_0179
小川沿いの石畳と柳が情緒あるペリーロードは散策ポイント。
長さはそれほどなく、300mほどで、終点の了仙寺に着いてしまいます。

濤亭_0180
了仙寺。
日本で最初に開港された下田において、
下田条約締結の地として、ペリーゆかりの寺となっています。

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境内には、黒船ミュージアムが設置されています。
展示品は10分程度で見れるものですが、上映の映像が1時間以上となっています。

この了仙寺から伊豆急下田駅へは、徒歩約15分です。
濤亭_0182
駅までの道中、もう一つの下田名物に立ち寄りました。
御菓子司平井・平井製菓で購入ができる、

濤亭_0183
下田名物、ハリスさんの牛乳あんパン。
想像より小ぶりだったので、サイズ比較のために100円玉を置いてみました。

濤亭_0185
中身は、ソフトバターとこしあんです。
やわらかい小ぶりなパンなので、食べ歩きの軽食には適しているかと。

軽食をとりつつ、伊豆急下田駅に戻り、
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伊豆急下田駅から、宿の送迎車に乗り込みます。

濤亭_0226
車で約10分、入田浜へ、

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浜辺の宿 濤亭 に到着です。

濤亭_0219
玄関の階段を上り、

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上がり框で靴からスリッパに履き替え進みます。
チェックインは、正面のフロントで立ちながら宿帳に記入。
そのまま、部屋に案内されます。

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エレベーターに乗り、

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3階へ。

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廊下をわずかに進み、

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本日の部屋、潮路。
スタンダードルーム 和室11.5畳+広縁。

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踏込から、

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和室11.5畳。

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和室を反対側から。

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広縁の先は、すぐ海が広がっています。

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広縁からの海の景色。左側。

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広縁からの海の景色。右側。


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鏡台と、となりに、

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浴衣と、タオル・バスタオル。


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水回りと内風呂。

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冷蔵庫は、課金式のドリンクが入っているものと、

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空の冷蔵庫があります。

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では、鍵を手に取り、砂浜に出てみようと思います。

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大浴場の横にある裏口から、サンダルに履き替えて、外に出ます。

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宿の真ん前が、入田浜の砂浜です。
きれいな砂浜なので、裸足で歩いて心地よいです。

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この時期も、サーフィンがぽつぽつ行われています。

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それでも、海水浴シーズンは終わり、静かな砂浜です。

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入田浜から見た、濤亭。
先の台風で、岸は削り取られ、まだ漂流物が残っているとのこと。

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宿の裏口に戻り、用意されているシャワーで足を洗います。
この設備があることからも、夏は海水浴の家族連れが客層になるとのこと。
静かに宿の滞在を楽しみたい場合は、このような秋以降のシーズンが適切ですね。

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そのまま、大浴場に進みます。

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本日の男性は、檜大浴場。

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脱衣所。
タオル・バスタオルは用意が無いので、部屋から持参です。

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こちらは、内風呂のみです。
窓からは、外からの目隠しの先は、海です。

海に面する立地ながら、温泉にしょっぱさはありません。

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洗い場。

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湯上り場には、水が用意されています。

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1階には、有料のドリンク提供のあるラウンジと、

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売店があります。

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海が真ん前の玄関。
スタッフが羽織姿の旅館って、番頭さんという感じで、
昔ながらを感じさせて良いですよね。

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部屋に戻ったら、ちょうど、お部屋係の方が来てくれました。
お茶菓子は、女将手作りのところてんの黒蜜きなこ掛け。

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最初から部屋置きのえびせんべいと一緒に頂きます。


そうこうしているうちに、夕食の時間となりました。
夕食は、部屋食での提供です。
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最初のセット。
The・旅館の夕食、といった趣きです。

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御献立。

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食前酒 女将自家製 梅酒

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先付 季節の珍味
酢の物 季節の魚介類

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前菜 季節の前菜

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鍋物 濤亭名物 地鯵たたき鍋
        地鯵つみれ 打葱 若布 生麩

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向付盛込み 伊勢海老の姿造り 地魚盛り合わせ つま一式
伊勢海老の殻は、明日の朝の味噌汁になるのだとか。

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煮物 地物金目鯛の煮つけ 季節の野菜 針生姜

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揚げ物 地魚の変り揚げ 季節野菜の天ぷら 付け塩

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止椀 赤味噌仕立
香の物 季節の野菜
御飯 若布和え

ご飯はまぜご飯の素か? 香の物は典型的なツンとした味がします。

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水菓子 自家製シャーベット

夕食は、典型的な旅館の食事といった感じで、
地鯵のたたき、伊勢海老の刺身、金目鯛の煮付けと、
伊豆の海の幸はふんだんに使われているのですが、
印象には残らないかな、と。
安定的な、旅館の食事、といったところです。

そういえば、夕食中に女将があいさつに来てくれましたが、
そういった旅館も、随分見なくなったなあ、と改めて認識しました。


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夜食として置いて行ってくれたのは、踊子物語。

濤亭_0243
食後に、布団を敷いてもらい、

濤亭_0244
おやすみなさい。


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翌朝。
部屋からは、入田浜に昇る朝日を正面に望みます。
この海の景色が、濤亭の一番のセールスポイントですね。

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気分よく、朝風呂に大浴場へ。
差し込む朝日がまぶしいです。

濤亭_0247
夜のうちに、男女入れ替えとなっており、
こちらの脱衣所。

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内風呂は、同じく檜大浴場。
右手から、海に昇る朝日が差し込みます。

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こちらには、伊豆石岩露天風呂があります。
海とは反対側ですので、景色はありません。

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風呂上がりには、少し外の散策へ。
正面玄関から、入田浜を望みます。
朝日の光が美しく映えます。

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入田浜の朝。
人がひとりもいない静かな浜に、秋のいわし雲。

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少しずつ昇っていく朝日が、雲に至ります。

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部屋に戻ったら、布団が上げられ、
朝食の準備が始まっていました。
準備の間に、煎茶と、梅干しが提供されます。

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部屋食の朝食。
これはまた、典型的な和旅館の朝食です。
伊豆の干物と、昨晩の伊勢海老の殻を入れた味噌汁。
柿とぶどうがそのままで提供されるのも、
演出が何もない、スタンダードな旅館の朝食。

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朝食を食べながら、席からの眺め。
浜辺の宿の、一番良いところです。

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ご飯は、小さめのお櫃でおかわりも用意されます。

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もちろん、まるごと頂きました。
ごちそうさまでした。

朝食が済んだら、片付けも来ぬままに、
一番早い送迎に乗り込むため、チェックアウト。

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送迎車で10分。
伊豆急下田駅に送ってもらいました。

電車までの時間は、駅の土産屋を見つつ、
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もうひとつの下田名物、キンメコロッケを調達しました。
金目の身はわずかですが、むしろジャガイモがおいしいコロッケでした。

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乗り込む電車も到着し、改札へ。

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スーパービュー踊り子号に乗り込み、東京へ帰りました。

浜辺の宿 濤亭
The・古典的な和旅館といったところでしょうか。
時代に合わせる工夫も何もない。だが、その変わらなさがいいという層はいる。
建物も昔の高級旅館。
羽織姿の番頭さんに、部屋係のベテラン中居さん。不慣れな若いスタッフはおらず、
どっしりとしたお任せできるサービスであることは間違いありません。
女将が部屋にあいさつに来て、というのも、古典的な安心感があります。

食事も至って普通。チープではないことは間違いない。
一方、工夫や意思が無いというか、料理人の顔が見えない。
伊豆だからこれ出しておけばいいんでしょ、という感じ。他の旅館でも同じ食事が出そうな。
でも、想定通りの旅館の和食が出る、という安心感も、一方ではあります。

昔ながらを踏襲するという旅館も、少なくなっているという意味では、
その旅館を求める層を、がっちり捕まえておくというのは、
13室の小さな旅館の経営としてはあり、なのかもしれません。

まして、海でゆっくりぼーっとするための宿だから。
入田浜の立地と、いつまでも変わらない旅館、ということが、濤亭の魅力です。

★「浜辺の宿 濤亭」(伊豆/下田温泉) ブログ
★「浜辺の宿 濤亭」が好きなら、この宿もおすすめ
 「今井荘」(伊豆/今井浜温泉)

浜辺の宿 濤亭
料金・基本情報はこちら ▶ 浜辺の宿 濤亭


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伊豆の熱川温泉にある、奈良偲の里 玉翠 に行ってきました。
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伊豆へは、特急踊り子が運行されていますが、東京駅13時半発が最終便です。
この日は、午後の出発となりましたので、品川駅から東海道新幹線に乗ります。

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こだまで約40分、熱海駅に着いたら、在来線に乗り換えです。
伊東線から伊豆急に直通する各駅停車に乗り込みます。

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約1時間で、伊豆熱川駅に到着です。

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駅では、送迎車が迎えに来てくれました。
スタッフは、野袴と言うんですかね、時代劇の旅装束のような格好です。

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車に乗り込むと、おしぼりが提供されます。

熱川温泉の温泉街は、伊豆熱川駅から海辺へと下に広がっていますが、
車は、山の方へ進みます。
田舎の民家や果樹園の中を通り、約5分。

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宿に到着です。
駐車場から、門を通り、宿の庭園を進みます。

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夕暮れが近い空の下に、宿が見えてきました。

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玄関。
薄暗いなかの玄関の灯りが、よい佇まいを演出しています。

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玄関を入り、

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上がり框で、靴を脱ぎます。
到着時には、女性スタッフが3,4人、三つ指立ててお出迎えをしてくれました。

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畳の先はフローリング空間になっており、
ここからスリッパが用意されています。

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ロビーの席に案内され、宿帳の記入と、

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抹茶とお茶菓子が提供されます。
玉翠と押印された懐紙と、黒文字楊枝を添えて提供される、あんこ菓子です。
洗練された雰囲気を演出しています。

BlogPaint
お茶菓子自体は、伊豆土産でよく見る、菓子舗間瀬の伊豆逢初。
決して高級品でないのですが、
袋そのままで無造作に部屋置きする旅館と、
懐紙と黒文字楊枝を添えて提供する旅館では、印象が大きく違いますね。

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ここで鍵が渡されます、部屋に案内されます。

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建物は二階建てで、一階をすすみます。

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廊下の角ごとに、ちょっとした調度品と花が活けてあります。

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階段を上り、

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すぐにあるのが、こちら、
202飛鳥。
半露天風呂付和モダンスイートCタイプ です。

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踏込を進み、

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一間と幅の広い廊下の先に、

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ソファーの置かれた和室10畳にベッドルーム、半露天風呂の部屋です。

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部屋を反対側から。

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テーブルの案内もろもろ。
ラウンジで頂ける珈琲券が用意されています。
券が、パウチ加工なのは少し安っぽいですが。

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ちなみに、館内マップはこんな感じです。

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ベランダ側の窓は、茶室のにじり口のごとく、
高さが低くなっています。

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こちらがベランダ。
宿の玄関・庭園に面しているので、
外から部屋の中が見えないように、窓の高さを低くされているのでしょう。

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灯りが用意されているベランダです。

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こちらがベランダからの景色。
熱川温泉と言いますが、ここは温泉街からは遠く離れた、奥熱川。
山あいの静かな場所にあります。

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ベッドルーム。

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冷蔵庫は、ミネラルウォーターのみ無料。

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エスプレッソマシーンも用意されています。

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水回り。

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半露天風呂に向かう洗い場と、

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半露天風呂です。
奥は、ベランダにつながっています。

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部屋には、浴衣と作務衣が用意されていますが、
浴衣に着替えます。

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部屋を出て、大浴場に向かいます。

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大浴場。
左手が男性大浴場です。

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入り口前には、ハーブティーが用意されています。
当日は間に合いませんでしたが、
17時までは、ロビーラウンジで、シャーベットのサービスがあるのだとか。

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脱衣所。

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タオル・バスタオル完備です。

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内風呂と洗い場。

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露天風呂。

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岩風呂と、

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檜風呂です。
竹林の先には、沢があるようで、
小さい滝の音が心地よく感じます。

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温泉は、もう一つ。
チェックインの際に予約した、貸切露天風呂に向かいます。
フロントで、案内をお願いします。

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玄関から屋外に出て、宿の庭園を少し下ります。

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貸切露天風呂 帯解。

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脱衣所。
タオルのみ、用意されています。

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貸切の露天風呂。
こちらも、竹林の奥が沢となっており、
小さな滝の音をBGMに、リラックスの50分間です。

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風呂上がりは、ロビーラウンジで麦茶を頂きます。

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ロビーラウンジの横には、売店があります。
一般的な伊豆の土産が置いてあります。

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女性には、色浴衣が選べるサービスがあるようです。


そうこうしている間に夕食の時間となりました。
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夕食はこちら。
個室料亭「佳頁楽」。

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のれんで区切られた個室風空間です。

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今日の席はこちらです。

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最初のセット。
黒盆と先付の器が高級感を醸し出しており、期待が高まります。

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御献立。

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呼び出しボタン。
席の構造上、声が通るので、利用することはありませんでした。
撤去すればいいのにと思いました。

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食前酒 梅酒ソーダ

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先付 蟹菊花和え
   蟹 しめじ 三つ葉 菊 いくら

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前菜 柳鰈風干し 毬栗真丈
   サンマ燻製 南京岩石
   みのり稲穂 いちじくレモン煮
   柿白和え ザクロ 栗渋皮煮

前菜といいながら、大きな台に載せられてドンと存在感。
すごく、贅沢感が演出されています。
敷物としてキラキラしたビニールがあるのは余計ですが、
木の葉や、笹の装飾もとても良いです。

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土瓶蒸し 松茸 鳥つみれ 青銀杏 三つ葉
     木の葉人参 すだち

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秋の味覚、松茸の香りに、すだちを少し搾って頂きます。

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次は、鳥獣戯画のお皿とともに、こちらもドカンと大きな氷鉢で出てきたのが、

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御造里氷鉢 伊勢海老 鮑 鮪
      地魚 伊豆本山葵 妻色々

この氷鉢の大きさには圧倒されます。
山葵が丸々一本であるのも良いです。丸かじりで頂きました。

伊勢海老も鮑もと、高級食材のオンパレードですが、量は少量。
一尾の殻を、器と利用ているのでしょう。

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煮物 菊花ゆり根まんじゅう 薩摩芋紅葉
   海老 スナップエンドウ 紅葉麩

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次は、メインのしゃぶしゃぶの準備がされます。

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温物 金目鯛しゃぶしゃぶ 水菜 笹葱
   椎茸 舞茸 人参 特製ポン酢

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金目鯛をさっと、湯に通します。
また、このだし汁がおいしいんです。ずるずると飲んでしまいました。

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止肴 サーモン博多押し 打胡瓜
   がり生姜 浸し菊 花蓮根
   イクラ 敷黄身酢

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食事 栗ご飯
止椀 赤出し 巻麩 豆富 三つ葉
香物 四点盛り

こういう、木の敷物で提供されると、高級さが増しますね。磨かれ切ってはいませんが。

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水菓子 紫芋ムース
    白玉ぜんざい

夕食は、おなか一杯。品数は多めです。
食材の質もいいものです。
そういえば、揚げ物が一つもなかったので、ヘルシーとも言えます。
満腹満足です。

奈良偲の里玉翠_0107
部屋に戻ると、
小さな夜食が用意されていました。
ニューサマーオレンジのピールを使用した砂糖菓子。
満腹の夜食にちょうど良いものでした。
案内はパウチで使いまわしです。

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夜は、ベランダで少し、リラックスタイム。

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宿の庭園は、足下の灯りが、静かな宿を演出しています。
左手の竹林の先は沢のようで、小さな滝の音がずっとこだましています。

奈良偲の里玉翠_0118
夜空。
写真にはしっかりと写りませんでしたが、
周りに建物も少ない山間のため、星がよく見えます。
数百の星が肉眼で見え、流れ星も2つ遭遇することができました。

さて、床に入る前に、
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廊下に用意されている、アロマオイルお借りしに行きます。

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ベッドルームの枕元には、アロマポットが用意されており、
ここに、アロマオイルを数滴入れます。
ほのかなオレンジの香がベッドルームに広がります。

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部屋に用意されているバスローブに着替え、

奈良偲の里玉翠_0108
おやすみなさい。


翌朝。
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秋のいわし雲がたなびく、晴れた日です。

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まずは、部屋の半露天風呂で、朝風呂を。
そのままベランダに出たいところですが、

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これより先は浴衣を着用してお進みください、の案内表示。
確かに、ベランダは、庭園から丸見えですからね。

風呂上がりには、朝の散策に出かけました。
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下駄を借りて、玄関を出ます。

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宿の庭園から見る、宿泊部屋。
中央に見えるのが、202飛鳥です。

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宿の敷地内の、竹林の小路へ。

奈良偲の里玉翠_0127
歩いて2,3分の長さですが、
途中、休憩スペースがあり、
沢の音を聞きながら、ゆっくりと過ごすことができます。

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一度、玄関前に戻り、
今度は、宿の敷地外に出てみます。

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宿の案内では、徒歩45分の大回り散策コースが紹介されていました。

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道中は、民家や別荘マンションなどがありつつ、
軽トラがポツポツと通るような、ごくごく普通の田舎の風景です。

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足湯のある公園もありました。

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戻ってきて、玉翠の外観。

部屋に戻り、朝食に向かいます。
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朝食は、夕食と同じ個室料亭。

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始めに、スタッフが来て、
新鮮野菜をサーブしてくれます。

あらかじめセットされていれば、何でもないトマトとキュウリですが、
サーブの演出で、少し特別感を感じさせられます。

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ところてんも、自分でにゅっと絞り出します。

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更に、タジン鍋と、
奈良偲の里玉翠_0155
干物が提供され、

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朝食のセットが整いました。
一つ一つは、旅館の一般的な和食ですが、
ポンと置いてあるのでなく、演出を加えてあることで、
何んとなしに、良い印象が残る朝食でした。

奈良偲の里玉翠_0073
朝食後は、部屋で準備を整え、チェックアウト。
インカムで、館内スタッフ全員に、202号室精算終了、と共有していたオペレーションは、
伝わっている感を担保できる、小さな宿ならではの強み作りとして、とても良いことと思いました。

送迎の車で、駅に向かいます。
奈良偲の里玉翠_0156
送迎の車に乗り込むときに、お土産を渡されました。
ビニール袋に入れた、温泉玉子一つ。旅の軽食として。
そういえば、朝の散策の時に、駐車場横に温泉玉子作り場がありました。


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送迎先の伊豆熱川駅。
駅前は、湯けむりの立つ、温泉街の風情がある空間です。

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駅から海側に広がる熱川温泉街を横目に、
伊豆急の下り、伊豆急下田行きに乗り込み、
次の目的地、下田温泉、浜辺の宿 濤亭 に向かいました。

奈良偲の里 玉翠
高級の中でも、更に一歩上を目指している感じがしました。
到着時に三つ指立てて迎えたり、食事の時に個室料亭の前ではスタッフが整列していたり、
教育を行き届かせようという、経営の意思を感じます。
最高級には至っていませんが、手元に用意できるもので、工夫で演出しているように感じました。

到着時のお茶菓子も普通のものを、懐紙・黒文字楊枝で演出し、
夕食は、伊勢海老・鮑も少量ながら、一尾の殻で大きく見せ、
朝食も内容は一般的であるものを、野菜のサーブや、自分でところてんを絞り出させたり、
というのは、良い旅館であるという印象付けに大いに役立っています。
一方、その手元に用意できるもの感と、案内にパウチを使うという再利用感覚、夕食の木の敷物の磨きが足りなかったり、洗い物が楽になるようにとビニールの敷物があったりという、経済性が見えてしまうのが、最高級とはならない所以かと。

最高級を期待されると厳しいですが、高級を想定していたら、その想定を超えてくる、満足度の高い宿です。
静かな立地に、新しい建物ですから、ストレスなく、ゆっくりと過ごすのに適しています。

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奈良偲の里 玉翠
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