信州上田の秘湯、鹿教湯(かけゆ)温泉 三水館 に行ってきました。
全7室。リピーターが多く予約が取りづらい、知る人ぞ知る人気宿です。野菜中心の家庭田舎料理を求めての訪問です。
東京駅からは、北陸新幹線で1時間半。
上田駅に到着です。
上田駅からは、路線バスで向かいます。
鹿教湯温泉までは所要70分。土日祝のみ急行運行の上田松本直行バスがあり所要40分。
鹿教湯温泉に到着です。
鹿教湯温泉は、上田と松本の中間地点。三才山峠の手前にあります。
湯治場の流れをくむ昔ながらの温泉地、十数軒の旅館がある山間の温泉です。
三水館は、鹿教湯温泉の温泉街から少し離れた場所にあります。
三水館の建物が見えてきました。
三水館に到着です。
普段は木々に隠れて表から建物が見えないそうですが、冬は木々の葉が落ちて見通せます。
アプローチを一段ずつ上がっていきます。
玄関は障子戸です。
古民家の本館は、木曽福島と松本から移築してきたのだそう。
障子戸を開けると、広い土間。
奥からスタッフが出てきて、土間のフロントで、チェックイン。
宿帳に記入します。
そのまま部屋への案内。上がりかまちで靴を預けて、裸足で進みます。
本館の客室は2階、階段を上ります。
家族でやっているような小さな宿ですので、腰の曲がったおばあちゃんの先導。
荷物は自分で持って上がります。
2階は吹き抜けになっていて、囲むように廊下と部屋が配置されています。
三水館の部屋タイプは4種類、全7部屋。
・蔵(くら):唯一の離れ。本館1階から渡り廊下でつながっています。
・山入(やまいり):洋室。リビングとベッドルーム。
・休石(やすみいし):和洋室。和室とベッドルーム。
・和室:長沢、渋田見、三十坂、細尾の4室
階段を上がって、一番手前が、
本日の部屋、休石(やすみいし)。和洋室。
扉を開いて、
靴箱の上には、試験管に挿す生け花。
おしゃれな感じです。
和室10畳。
床の間には生け花。
スポットライトの照明が、部屋にスタイリッシュな印象を加えています。
和室を反対から。
窓からの景色は、山の斜面ですが、
木枠の窓からの紅葉は、絵画のようです。
廊下を挟んで、
洋室ベッドルーム。
ベッドに加えて、ソファが2脚配置されています。
水屋には、部屋菓子が置いてありました。
部屋菓子は、温泉饅頭とタルトです。
冷蔵庫。有料です。ビールとジンジャーエール。
その他の飲物も、リクエストすれば持ってきてくれます。
洗面台。
お手洗い。
クローゼットには、浴衣、丹前。タオル、バスタオル。金庫。
タオル、バスタオルは、大浴場に持参です。
アメニティは、プラスチック類の削減の取り組みで、歯ブラシ、ヘアブラシ、ひげそりはありません。フロントに申し出ると、もらうことはできます。
建物は古民家なので、部屋は古いかもと思っていましたが、
手入れは行き届いていて、きれいな部屋です。
さて、鍵を手に取り、
温泉に向かいます。
温泉は1階。屋外の渡り廊下でつながっています。
雪駄を履いて向かいます。
温泉は、2022年にリニューアル。新しい設備です。
チェックインは14時からですが、温泉は14時半から。
翌日の10時半まで、23:00~23:20の清掃点検を除き夜通し入ることができます。
夜8時に男女入れ替え。
脱衣場。
内湯。
洗い場。
露天風呂。
部屋数が少ない旅館ですので、温泉はほぼ常に独り占めです。
男女入れ替え後の温泉は、翌朝にて。
湯上がりスペースは、ロビー。
板の間ですが、床暖房です。
館内では、スタッフはほとんど見かけません。
ロビーの片隅には書籍。
そして猫のおもちゃ。
館内には、いたるところに、
木工作家、井崎正治の作品。彫刻だけでなく、家具も同氏の作品とのこと。
隠れたスペースにも井崎正治の作品。
雪駄を借りて、外に出てみます。
三水館から鹿教湯温泉の中心までは徒歩10分。途中から坂を上る形になります。
鹿教湯温泉観光は、文殊堂が中心。
鹿に身を変えて猟師に温泉を教えたという、鹿教湯温泉由来の文殊菩薩が祀られています。
その隣には薬師堂があり、
文殊堂、薬師堂に行くためには、
五台橋を渡ります。
鹿教湯温泉の新しい名所は、さいとう菓子工房。
鹿教湯温泉で一番大きい旅館、斎藤ホテル経営の新店舗です。
さいとう菓子工房は、ショーケースに洋菓子が並ぶお店。
名物はアップルパイ。
スティックタイプで食べ歩きに好適。出来立てあつあつでした。
さて、三水館に戻れば、煙突からかまどの煙が立ち上っていました。
夕食の料理が楽しみです。
玄関に戻り、入口の障子戸を開けようとしたら、
横の障子に穴があけてあることに気付きました。
理由は、後になって目にすることになりました。
猫の通り道ですね。
聞いたら、穴を開けておかないと、爪で破いてしまうのだとか。
うん、やられている形跡。障子に猫の爪痕もありました。
三水館には、
予約時に「館内に猫がおります為、予めご留意ください。」の表記があるとおり、
猫がいます。
たま、こごみ、はち、きじお、そのほか野良。
ストーブに火が入れば、その周りでごろごろ。
間合いを詰めると、すすっと離れていくのが猫らしい。
写真の中に、実は2匹います。
ストーブ裏の特等席に陣取って、伸びて寝てました。
捕まって客を出迎えの猫。たま。
寝転がっている猫。たま。
おもちゃにつられて出てきてくれた猫。きじお。
顔を洗っている猫。はち。
夜は、三水館の隣にあるオーナーの自宅に猫も一緒に帰っていくそうです。
三水館の猫好きは、表示にも。
屋外には、ネコ飛び出し注意の看板。公道ではなく三水館の敷地内に設置です。
夕食会場は、お食事処。
夕食時間は、18時から。全ての客が同じ時間に一斉スタートです。
だからこそ、出来たての料理が出てきます。
部屋に内線が掛かってくるとのことで待っていたら、5分前に内線が鳴りました。
階段を降りて向かいます。
お食事処の前にスタッフが立っていて、名前を聞いて席に案内していきます。
リニューアルされたお食事処は、テーブルが4つ。
夕食会場は、お食事処の他に、個室が3つ。
お食事処の横と、
階段下から入る場所に2つ。
階段下の個室その1。
階段下の個室その2。
1日1組だけ受入可の子ども連れは、個室に案内されていました。
本日の席はこちら。
足元は床暖房です。
最初のセット。
お食事処は、BGMのない静寂の空間、客の食器の音だけが響きます。
そのため、各テーブル、少しひそひそ話のトーンでの会話でした。
三水館 ドリンクメニュー
スタッフの出入りも最低限で、ドリンクをたくさん売るつもりもないのか、
グラスが空いてもこちらが言わない限り次を聞いてきません。
ま、こちらも気楽でいられるのですが。
箸置き。天然の小枝です。
食事は、お品書きはありません。口頭で品名だけ紹介されます。
先付けの皿は、
さくらしめじのソテー
さつまいものきんとん
みどり大根を芯にした出汁巻き玉子
ムキタケ
わかさぎのマリネ
大根の葉っぱ 干して炒り煮に
シナノユキマスの卵
続いて蓋付の茶碗が届きました。
むかごのいいむし
熱々の御飯に、味を強く感じるのに、後味さらっと。自然の味付けです。
かぼちゃ豆腐のジュレ掛け
続いて、土鍋に火が入ります。
ネギ鍋 松本一本ネギ 飯山のみゆき豚
土鍋で煮て、できあがり。
ネギは、そばのようにずるずると食らいつきます。くせなくやわらかくて甘いです。
みゆき豚は、やわらくておいしい。
出汁は田舎風、自然な優しい味です。
サラダ。
里芋の揚げ煮のみぞれがけ、パプリカ
揚げられていて心地良い口当たり。
里芋のごろっとした粗野さは、出汁といっしょに口に流し込むとちょうど良い塩梅に。
岩魚の塩焼き。
ほんとうに熱々。
やわらかくて、頭からガブリといけます。はらわたは抜いてありました。
身はしっかりで食べ応えあり。
金糸瓜と林檎と柿の土佐酢漬け
りんごの主張が強い土佐酢漬けです。
ごはんはおひつで到着。
ごぼうのごはん。
ごはんは自分でよそって、いただきます。
香の物とお茶も到着。
デザートはロビーでとの説明でしたので、移動します。
夜のロビー。
デザートは、
かぼちゃプリンと林檎とキウイのシャーベット。
三水館の夕食は、ほっとする田舎料理でした。豪華とは違います。
でも、食事空間、器、盛り付けから、洗練さを感じます。
そして自然と野菜中心で滋味深く、心は豊かになります。
食事の提供はゆっくり、ゆっくりと。量は多くありませんが、最後の品が出て食べれば2時間のコースでした。
部屋に戻ると、
夕食の間にスタッフが入って部屋整頓がされていました。
和室はターンダウンサービスとでも言いましょうか。床の間のみスポットライトがされていました。
洋室のベッドにもぐりこみ、就寝。おやすみなさい。
快晴の初冬の朝です。
まずは朝風呂から。
温泉は、夜8時に男女入れ替え。朝は、奥側の温泉でした。
脱衣場。
内風呂。
洗い場。
露天風呂。円形で、中央からお湯が湧き上がる形。
他の客とはほぼ会わないので一人占めできるのですが、
入ってみると、中央の円柱のために足が伸ばせず。ちょこんと膝を曲げて入浴。
寒い朝に、湯気が立ち上る露天風呂です。
三水館を外から見れば、煙突から立ち上るかまどのけむり。今日の朝食は何かな。
朝食は8時半から。全ての客が一斉スタートです。
1階に下りてみると、時間になっても準備中の気配。ロビーのテーブルに客が溜まっていきます。
それでも見知らぬ客同士が猫の話題などでゆっくりと時間潰し。これが三水館の過ごし方。
2~3分遅れで、準備ができたとの声かかり。
昨日と同じ席です、と言われてみなさん自分で席に向かいます。
日が射し込む明るい空間。
料理は、ごはんのおひつまで全部先付け。
最後に、味噌汁とお茶が届きました。
あとはスタッフのサーブは無いので、自分でやります。
玄米ごはんを自分でよそいます。
三水館の朝食がそろいました。
シンプルながら美しい和食です。
朝食の箸置きは猫でした。
塩鮭
切り干し大根
牛蒡と蒟蒻
おひたし
温泉卵
漬物
味噌汁
りんご、なし、柿
食後のコーヒーは、ロビーでセルフサービスです。
食後の一杯をロビーでゆっくり。
三水館のお土産の陳列はこれだけです。
醤油と味噌。信州の田舎らしさ。
あとは、温泉まんじゅうが前日までの注文で可能です。
チェックアウトは10:30。
三水館の精算は現金のみです。クレジットカードは利用できません。
フロントには、部屋の料金表と先行3ヶ月のカレンダーが置いてありました。
帰りに次の予約をする方が多いようで、
既に半分以上の日が満室の斜線が引かれていました。
電話でのご予約は6ヶ月前、予約フォームからのご予約は3ヶ月前からです。
障子戸の玄関で見送られて、三水館をあとにします。
三水館から徒歩5分の鹿教湯橋バス停から、上田駅への路線バスに乗りました。
上田の乗換時間で向かいたいのは、北国街道柳町。
上田駅から徒歩15分、レンタサイクルだと5分です。
北国街道柳町には、信州亀齢(きれい)の岡崎酒造があります。
今では人気で入手困難になっている信州亀齢が販売されています。1人1本まで。
蔵元限定の信州亀齢。
隣にはルヴァン信州上田店。
天然酵母パンのパイオニアのお店。渋谷区富ヶ谷の有名店ですが、
店主の出身地、上田にも出店されました。
上田駅に戻ります。
上田駅から北陸新幹線で東京への帰路につきました。
信州の自然の中に没入して、山の野菜を食べに行く。
いたせりつくせりのサービスを求めてはいけません。
食事の時間は固定、アメニティは無い、猫はいる。
こちらが三水館に合わせる。でも、施設も食事も洗練されているので、不快になる瞬間はありませんでした。
この洗練さに対してリーズナブル。家族で行くのに適しています。リピーターが多くて予約が取りづらいのも納得です。
★「三水館」(信州/鹿教湯温泉) ブログ
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「岩の湯」(信州/仙仁温泉)
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「山荘無量塔」(九州/由布院温泉)
「山みず木」(九州/黒川温泉)
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全7室。リピーターが多く予約が取りづらい、知る人ぞ知る人気宿です。野菜中心の家庭田舎料理を求めての訪問です。
目次
1. 三水館 アクセス
2. 三水館 客室
3. 三水館 温泉
4. 三水館 館内施設
5. 三水館 鹿教湯温泉街
6. 三水館 猫
7. 三水館 夕食
8. 三水館 翌朝
9. 三水館 朝食
10. 三水館 チェックアウトから上田観光
11. 三水館 まとめ
1. 三水館 アクセス
2. 三水館 客室
3. 三水館 温泉
4. 三水館 館内施設
5. 三水館 鹿教湯温泉街
6. 三水館 猫
7. 三水館 夕食
8. 三水館 翌朝
9. 三水館 朝食
10. 三水館 チェックアウトから上田観光
11. 三水館 まとめ
三水館 アクセス
東京駅からは、北陸新幹線で1時間半。
上田駅に到着です。
上田駅からは、路線バスで向かいます。
鹿教湯温泉までは所要70分。土日祝のみ急行運行の上田松本直行バスがあり所要40分。
鹿教湯温泉に到着です。
鹿教湯温泉は、上田と松本の中間地点。三才山峠の手前にあります。
湯治場の流れをくむ昔ながらの温泉地、十数軒の旅館がある山間の温泉です。
三水館は、鹿教湯温泉の温泉街から少し離れた場所にあります。
三水館の建物が見えてきました。
三水館に到着です。
普段は木々に隠れて表から建物が見えないそうですが、冬は木々の葉が落ちて見通せます。
アプローチを一段ずつ上がっていきます。
玄関は障子戸です。
古民家の本館は、木曽福島と松本から移築してきたのだそう。
障子戸を開けると、広い土間。
奥からスタッフが出てきて、土間のフロントで、チェックイン。
宿帳に記入します。
そのまま部屋への案内。上がりかまちで靴を預けて、裸足で進みます。
三水館 客室
本館の客室は2階、階段を上ります。
家族でやっているような小さな宿ですので、腰の曲がったおばあちゃんの先導。
荷物は自分で持って上がります。
2階は吹き抜けになっていて、囲むように廊下と部屋が配置されています。
三水館の部屋タイプは4種類、全7部屋。
・蔵(くら):唯一の離れ。本館1階から渡り廊下でつながっています。
・山入(やまいり):洋室。リビングとベッドルーム。
・休石(やすみいし):和洋室。和室とベッドルーム。
・和室:長沢、渋田見、三十坂、細尾の4室
階段を上がって、一番手前が、
本日の部屋、休石(やすみいし)。和洋室。
扉を開いて、
靴箱の上には、試験管に挿す生け花。
おしゃれな感じです。
和室10畳。
床の間には生け花。
スポットライトの照明が、部屋にスタイリッシュな印象を加えています。
和室を反対から。
窓からの景色は、山の斜面ですが、
木枠の窓からの紅葉は、絵画のようです。
廊下を挟んで、
洋室ベッドルーム。
ベッドに加えて、ソファが2脚配置されています。
水屋には、部屋菓子が置いてありました。
部屋菓子は、温泉饅頭とタルトです。
冷蔵庫。有料です。ビールとジンジャーエール。
その他の飲物も、リクエストすれば持ってきてくれます。
洗面台。
お手洗い。
クローゼットには、浴衣、丹前。タオル、バスタオル。金庫。
タオル、バスタオルは、大浴場に持参です。
アメニティは、プラスチック類の削減の取り組みで、歯ブラシ、ヘアブラシ、ひげそりはありません。フロントに申し出ると、もらうことはできます。
建物は古民家なので、部屋は古いかもと思っていましたが、
手入れは行き届いていて、きれいな部屋です。
さて、鍵を手に取り、
温泉に向かいます。
三水館 温泉
温泉は1階。屋外の渡り廊下でつながっています。
雪駄を履いて向かいます。
温泉は、2022年にリニューアル。新しい設備です。
チェックインは14時からですが、温泉は14時半から。
翌日の10時半まで、23:00~23:20の清掃点検を除き夜通し入ることができます。
夜8時に男女入れ替え。
脱衣場。
内湯。
洗い場。
露天風呂。
部屋数が少ない旅館ですので、温泉はほぼ常に独り占めです。
男女入れ替え後の温泉は、翌朝にて。
三水館 館内施設
湯上がりスペースは、ロビー。
板の間ですが、床暖房です。
館内では、スタッフはほとんど見かけません。
ロビーの片隅には書籍。
そして猫のおもちゃ。
館内には、いたるところに、
木工作家、井崎正治の作品。彫刻だけでなく、家具も同氏の作品とのこと。
隠れたスペースにも井崎正治の作品。
雪駄を借りて、外に出てみます。
三水館 鹿教湯温泉街
>三水館から鹿教湯温泉の中心までは徒歩10分。途中から坂を上る形になります。
鹿教湯温泉観光は、文殊堂が中心。
鹿に身を変えて猟師に温泉を教えたという、鹿教湯温泉由来の文殊菩薩が祀られています。
その隣には薬師堂があり、
文殊堂、薬師堂に行くためには、
五台橋を渡ります。
鹿教湯温泉の新しい名所は、さいとう菓子工房。
鹿教湯温泉で一番大きい旅館、斎藤ホテル経営の新店舗です。
さいとう菓子工房は、ショーケースに洋菓子が並ぶお店。
名物はアップルパイ。
スティックタイプで食べ歩きに好適。出来立てあつあつでした。
さて、三水館に戻れば、煙突からかまどの煙が立ち上っていました。
夕食の料理が楽しみです。
三水館 猫
玄関に戻り、入口の障子戸を開けようとしたら、
横の障子に穴があけてあることに気付きました。
理由は、後になって目にすることになりました。
猫の通り道ですね。
聞いたら、穴を開けておかないと、爪で破いてしまうのだとか。
うん、やられている形跡。障子に猫の爪痕もありました。
三水館には、
予約時に「館内に猫がおります為、予めご留意ください。」の表記があるとおり、
猫がいます。
たま、こごみ、はち、きじお、そのほか野良。
ストーブに火が入れば、その周りでごろごろ。
間合いを詰めると、すすっと離れていくのが猫らしい。
写真の中に、実は2匹います。
ストーブ裏の特等席に陣取って、伸びて寝てました。
捕まって客を出迎えの猫。たま。
寝転がっている猫。たま。
おもちゃにつられて出てきてくれた猫。きじお。
顔を洗っている猫。はち。
夜は、三水館の隣にあるオーナーの自宅に猫も一緒に帰っていくそうです。
三水館の猫好きは、表示にも。
屋外には、ネコ飛び出し注意の看板。公道ではなく三水館の敷地内に設置です。
三水館 夕食
さて、夕食となりました。夕食会場は、お食事処。
夕食時間は、18時から。全ての客が同じ時間に一斉スタートです。
だからこそ、出来たての料理が出てきます。
部屋に内線が掛かってくるとのことで待っていたら、5分前に内線が鳴りました。
階段を降りて向かいます。
お食事処の前にスタッフが立っていて、名前を聞いて席に案内していきます。
リニューアルされたお食事処は、テーブルが4つ。
夕食会場は、お食事処の他に、個室が3つ。
お食事処の横と、
階段下から入る場所に2つ。
階段下の個室その1。
階段下の個室その2。
1日1組だけ受入可の子ども連れは、個室に案内されていました。
本日の席はこちら。
足元は床暖房です。
最初のセット。
お食事処は、BGMのない静寂の空間、客の食器の音だけが響きます。
そのため、各テーブル、少しひそひそ話のトーンでの会話でした。
三水館 ドリンクメニュー
スタッフの出入りも最低限で、ドリンクをたくさん売るつもりもないのか、
グラスが空いてもこちらが言わない限り次を聞いてきません。
ま、こちらも気楽でいられるのですが。
箸置き。天然の小枝です。
食事は、お品書きはありません。口頭で品名だけ紹介されます。
先付けの皿は、
さくらしめじのソテー
さつまいものきんとん
みどり大根を芯にした出汁巻き玉子
ムキタケ
わかさぎのマリネ
大根の葉っぱ 干して炒り煮に
シナノユキマスの卵
続いて蓋付の茶碗が届きました。
むかごのいいむし
熱々の御飯に、味を強く感じるのに、後味さらっと。自然の味付けです。
かぼちゃ豆腐のジュレ掛け
続いて、土鍋に火が入ります。
ネギ鍋 松本一本ネギ 飯山のみゆき豚
土鍋で煮て、できあがり。
ネギは、そばのようにずるずると食らいつきます。くせなくやわらかくて甘いです。
みゆき豚は、やわらくておいしい。
出汁は田舎風、自然な優しい味です。
サラダ。
里芋の揚げ煮のみぞれがけ、パプリカ
揚げられていて心地良い口当たり。
里芋のごろっとした粗野さは、出汁といっしょに口に流し込むとちょうど良い塩梅に。
岩魚の塩焼き。
ほんとうに熱々。
やわらかくて、頭からガブリといけます。はらわたは抜いてありました。
身はしっかりで食べ応えあり。
金糸瓜と林檎と柿の土佐酢漬け
りんごの主張が強い土佐酢漬けです。
ごはんはおひつで到着。
ごぼうのごはん。
ごはんは自分でよそって、いただきます。
香の物とお茶も到着。
デザートはロビーでとの説明でしたので、移動します。
夜のロビー。
デザートは、
かぼちゃプリンと林檎とキウイのシャーベット。
三水館の夕食は、ほっとする田舎料理でした。豪華とは違います。
でも、食事空間、器、盛り付けから、洗練さを感じます。
そして自然と野菜中心で滋味深く、心は豊かになります。
食事の提供はゆっくり、ゆっくりと。量は多くありませんが、最後の品が出て食べれば2時間のコースでした。
部屋に戻ると、
夕食の間にスタッフが入って部屋整頓がされていました。
和室はターンダウンサービスとでも言いましょうか。床の間のみスポットライトがされていました。
洋室のベッドにもぐりこみ、就寝。おやすみなさい。
三水館 翌朝
翌朝。快晴の初冬の朝です。
まずは朝風呂から。
温泉は、夜8時に男女入れ替え。朝は、奥側の温泉でした。
脱衣場。
内風呂。
洗い場。
露天風呂。円形で、中央からお湯が湧き上がる形。
他の客とはほぼ会わないので一人占めできるのですが、
入ってみると、中央の円柱のために足が伸ばせず。ちょこんと膝を曲げて入浴。
寒い朝に、湯気が立ち上る露天風呂です。
三水館を外から見れば、煙突から立ち上るかまどのけむり。今日の朝食は何かな。
三水館 朝食
朝食は8時半から。全ての客が一斉スタートです。
1階に下りてみると、時間になっても準備中の気配。ロビーのテーブルに客が溜まっていきます。
それでも見知らぬ客同士が猫の話題などでゆっくりと時間潰し。これが三水館の過ごし方。
2~3分遅れで、準備ができたとの声かかり。
昨日と同じ席です、と言われてみなさん自分で席に向かいます。
日が射し込む明るい空間。
料理は、ごはんのおひつまで全部先付け。
最後に、味噌汁とお茶が届きました。
あとはスタッフのサーブは無いので、自分でやります。
玄米ごはんを自分でよそいます。
三水館の朝食がそろいました。
シンプルながら美しい和食です。
朝食の箸置きは猫でした。
塩鮭
切り干し大根
牛蒡と蒟蒻
おひたし
温泉卵
漬物
味噌汁
りんご、なし、柿
食後のコーヒーは、ロビーでセルフサービスです。
食後の一杯をロビーでゆっくり。
三水館 チェックアウトから上田観光
三水館のお土産の陳列はこれだけです。
醤油と味噌。信州の田舎らしさ。
あとは、温泉まんじゅうが前日までの注文で可能です。
チェックアウトは10:30。
三水館の精算は現金のみです。クレジットカードは利用できません。
フロントには、部屋の料金表と先行3ヶ月のカレンダーが置いてありました。
帰りに次の予約をする方が多いようで、
既に半分以上の日が満室の斜線が引かれていました。
電話でのご予約は6ヶ月前、予約フォームからのご予約は3ヶ月前からです。
障子戸の玄関で見送られて、三水館をあとにします。
三水館から徒歩5分の鹿教湯橋バス停から、上田駅への路線バスに乗りました。
上田の乗換時間で向かいたいのは、北国街道柳町。
上田駅から徒歩15分、レンタサイクルだと5分です。
北国街道柳町には、信州亀齢(きれい)の岡崎酒造があります。
今では人気で入手困難になっている信州亀齢が販売されています。1人1本まで。
蔵元限定の信州亀齢。
隣にはルヴァン信州上田店。
天然酵母パンのパイオニアのお店。渋谷区富ヶ谷の有名店ですが、
店主の出身地、上田にも出店されました。
上田駅に戻ります。
上田駅から北陸新幹線で東京への帰路につきました。
三水館 まとめ
洗練された民宿、洗練された山小屋とでも形容しましょうか。自然体で心豊かな気持ちになります。信州の自然の中に没入して、山の野菜を食べに行く。
いたせりつくせりのサービスを求めてはいけません。
食事の時間は固定、アメニティは無い、猫はいる。
こちらが三水館に合わせる。でも、施設も食事も洗練されているので、不快になる瞬間はありませんでした。
この洗練さに対してリーズナブル。家族で行くのに適しています。リピーターが多くて予約が取りづらいのも納得です。
★「三水館」(信州/鹿教湯温泉) ブログ
★「三水館」が好きなら、この旅館もおすすめ
「岩の湯」(信州/仙仁温泉)
「里山十帖」(新潟/大沢山温泉)
「山荘無量塔」(九州/由布院温泉)
「山みず木」(九州/黒川温泉)
三水館
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