宮城県白石市にある鎌先温泉 四季の宿みちのく庵 に行ってきました。
みちのく庵_0349
宮城県への2泊3日の旅行です。

みちのく庵_0271
東京駅からは、東北新幹線で1時間50分。

みちのく庵_0272
白石蔵王(しろいしざおう)駅で下車します。
ほとんど下車客のいない、新幹線のみの駅です。

15時過ぎであれば、白石蔵王駅に宿の送迎が来ますが、
少し早めの時間に来たので、バスで鎌先温泉に向かおうと思います。

鎌先温泉へのバスは、白石駅までしか来ないので、移動をします。
白石蔵王駅から白石駅へのバスはわずかなので、タクシーで向かいます。

みちのく庵_0273
タクシーで7分。白石駅に到着です。

みちのく庵_0274
バスまで少し時間があったので、少し腹ごしらえを。
駅前にある、元祖白石うーめん処なかじまへ。

みちのく庵_0275
名物、白石うーめん。
素麺みたいなもので、白石にしかない特産品なのだとか。

みちのく庵_0277
駅に戻り、白石駅から、鎌先温泉に行くバスへ乗り込みます。
市民バス「きゃっするくん」。平日のみ運行(土休日運休)です。

みちのく庵_0278
地元のおばあちゃんしか乗っていないバスに揺られ、
田んぼばかりの道を山あいに向けて20分、
鎌先温泉に到着です。

みちのく庵_0279
小さな、本当に小さな山あいの温泉地です。
下車したのは私一人。
バスには外国人が何人か乗っていましたが、彼らの目的地は宮城蔵王キツネ村。
そこには、外国人が大挙して訪れているのだとか。

みちのく庵_0280
小さな道の両側に軒を寄せ合う旅館の並びは、
旅情をかきたてられます。

みちのく庵_0281
鎌先温泉の一番の老舗は、一番奥に鎮座する、湯主一條。

みちのく庵_0282
千と千尋の神隠しのモデルになったとも言われる、
国重要文化財の本館は、木造建築。
いまは、朝夕の個室料亭として使われています。

みちのく庵_0284
宿泊は別の建物。
リニューアルにより、エントランスはホテル風できれいになっており、
スタッフの方も洋装でピシッとしています。
社長も女将も、インターコンチネンタル出身のホテルマンで、
ホテルのサービスを浸透させているとのこと。

一方、建物の古さは否めず、廊下や大浴場、和室は高級とは言えません。
スイートは、内装全てリニューアルされているので、泊まる際は、そちらのみがおすすめです。

みちのく庵_0386
さて、宿泊の みちのく庵は、
鎌先温泉の宿の並びからは、100mほど離れた場所に入口があります。

みちのく庵_0388
敷地に入って、ぐっと急な坂を200mあまり上っていきます。

みちのく庵_0351
上り切った小丘の上がに、宿は立地します。

みちのく庵_0350
平屋建てに全10部屋の、小さな宿です。

みちのく庵_0349
四季の宿 みちのく庵 の玄関です。

みちのく庵_0352
玄関で靴を脱ぎ、進みます。

みちのく庵_0348
ラウンジに案内され、

みちのく庵_0306
宿帳に記入します。

みちのく庵_0308
ウェルカムには、一口ソフトクリーム。

みちのく庵_0307
坪庭を眺めながら一息。
それでは、部屋に案内されます。

みちのく庵_0357
廊下を進み、

みちのく庵_0358
小宴会場の横を通り、

みちのく庵_0328
本日の部屋、小萩。
和室12畳+広縁。

みちのく庵_0331
踏込から、

みちのく庵_0332
和室12畳。

みちのく庵_0338
和室反対側から。

みちのく庵_0333
広縁。

みちのく庵_0334
広縁からベランダに出ることができ、

みちのく庵_0335
景色は山の辺。
すぐ前の林の山を向こうが、鎌先温泉の中心になります。

みちのく庵_0336
広縁の横の水回り。

みちのく庵_0337
冷蔵庫。

みちのく庵_0339
水回りと、

みちのく庵_0340
お手洗い。

みちのく庵_0341
お茶菓子は、みちのく庵オリジナルの御菓子。

みちのく庵_0342
あんこの入った生菓子です。

みちのく庵_0344
それでは、浴衣に着替えて、

みちのく庵_0345
籐の籠に入れたタオルとバスタオルを持参にて、
大浴場に向かいます。

みちのく庵_0347
鍵を手に取ります。
テプラ。。。

みちのく庵_0346
スリッパにも部屋の名前のテプラ。。。

みちのく庵_0356
大浴場 雲上の湯。

みちのく庵_0316
左側が男性大浴場。
入れ替えはありませんが、大浴場の形は左右対称で同じ形とのこと。

みちのく庵_0312
脱衣場。

みちのく庵_0313
高野槙風呂。

みちのく庵_0315
露天風呂。
山あいという形で、周りには建物なく、木々のみが目に入ります。

みちのく庵_0314
洗い場。


風呂上がりには、館内を少し見させていただきました。
みちのく庵_0343
館内図。

みちのく庵_0319
【悠すぃーと 端麗】
和室12畳+ベッドルーム+露天風呂。

みちのく庵_0318
【悠すぃーと 端麗】和室12畳。

みちのく庵_0317
【悠すぃーと 端麗】露天風呂。

みちのく庵_0323
【和・なごみすぃーと 曙庵】
バリアフリーのダイニング空間とベッドルーム。

みちのく庵_0324
【和・なごみすぃーと 曙庵】和室12.5畳。

みちのく庵_0325
【和・なごみすぃーと 曙庵】露天風呂。

みちのく庵_0327
小さいながらも宴会場もあります。

みちのく庵_0326
イステーブルでの宴会場です。

みちのく庵_0355
ラウンジの横には、囲炉裏空間があります。
横には、少しながら土産を販売しています。

さて、部屋に戻り、夕食の時間となります。
夕食は、部屋食での提供です。
みちのく庵_0360
最初のセット。
木の膳が用いられているのは、気品を演出して大好きです。

みちのく庵_0365
かわいらしい、ウサギの箸置き。

みちのく庵_0361
お品書き。

みちのく庵_0362
食前酒 料理長特製しその酒
珍しい、しそのお酒ですが、しそと白ワインと砂糖をひと煮立ちしたものとのこと。

部屋係の仲居のおばちゃんと話しながら、食事をすすめます。

みちのく庵_0363
先付 冬の根菜と海老 雪衣

みちのく庵_0364
前菜 姫さざえ磯煮 鮟肝ぽん酢
   蕪甘酒とんぶり和え ミニ大根
   舞茸水菜いかこうじ 生ハムアスパラ胡麻だれ

みちのく庵_0367
先椀 餅 蓮根 きのこ ねぎ
お吸い物。正月の雑煮のようで、冬にぴったりです。

みちのく庵_0366
造り 師走の海鮮盛り合せ

みちのく庵_0368
焼物 仙台牛あみ焼きねぎだれ
玉子の黄身を崩してからめて頂きます。

みちのく庵_0369
煮物 海老芋おかき揚げ かに爪あんかけ

みちのく庵_0370
酢の物 海鮮 白菜 蕪みぞれ酢

みちのく庵_0371
御飯 桜海老ごはん
香の物 季節の浅漬け
止椀 鴨うーめん 仙台せりまがりねぎ

みちのく庵_0372
甘味 焼りんごと紅茶アイス

夕食は美味しかったです。
全体的に満足感高いです。

みちのく庵_0373
夜食には、おにぎりを持ってきてくれました。
館内にも、鎌先温泉にも夜食を取れるような場所はありませんので、
ありがたいです。

みちのく庵_0374
食後には、部屋に布団が敷かれ、

みちのく庵_0375
何もない宿なので、特にすることもなく、そのまま就寝。


みちのく庵_0379
翌朝。

みちのく庵_0378
雲はあれど、晴れた日となりました。

みちのく庵_0380
布団をあげるのと一緒に、
朝のお茶を持ってきてくれました。
昆布茶。
みちのく庵_0381
朝食も部屋食です。

みちのく庵_0384
朝食の内容は、一般的な和食ですが、木の膳などによるものか、
雰囲気の良い朝食です。
御飯は、白米とお粥の二つを頂けます。

右上にある、裸電球にはいったはちみつ「電球はちみつ」は、
みちのく庵の女将の発明品なのだとか。

みちのく庵_0385
食後は、部屋にて紅茶を頂きます。

ゆっくりした後に、チェックアウト。
宿の送迎車で送ってもらいます。

白石蔵王駅・白石駅に向かいますが、その後であれば、
白石城までも送ってくれます。

みちのく庵_0395
白石城。
伊達仙台藩の中にありながら一国一城制の対象外とされ、
片倉小十郎の片倉氏の城として、明治維新まで存続しました。

みちのく庵_0392
復元の白石城三階櫓。

みちのく庵_0397
城からは、白石の町を見下ろします。
右前方の町外れにあるのが、白石蔵王駅。
新幹線が通過する音が、城まで届いています。

みちのく庵_0399
白石城跡は、益岡公園として整備されています。
中には、白石市出身の第18代横綱大砲(おおづつ)の像が建っています。

みちのく庵_0400
大砲の像と向き合って建立しているのが、
大砲・谷風の碑です。
第4代横綱谷風も、白石市の出身だったのですね。

みちのく庵_0390
白石城跡には、歴史探訪ミュージアムという資料館もあります。

みちのく庵_0401
ここで借りられるのが、レンタサイクル。
返却は、白石駅・白石蔵王駅でもOKとのことで、
レンタサイクルを借りていきます。
これからの目的地は、徒歩では遠すぎるので。

みちのく庵_0402
まず向かったのは、武家屋敷(旧小関家)。
白石城跡から自転車で3分ほど。
民家の並びから突然ぽつんと現れる、小さな武家屋敷。
おそらく、唯一残っていた武家屋敷を、観光資源化をしたのでしょう。

みちのく庵_0403
武家屋敷から、山の辺に向かって、自転車で7分。
最後は上り坂を立ちこぎしながら着いたのが、
片倉家御廟所。

みちのく庵_0404
墓地の一番奥にあるのが、片倉家御廟所です。
石畳を敷いた床面の上に、十体の石像と一基の墓碑が並んでいます。

みちのく庵_0405
片倉家御廟所から、更に少し上ったところが、
片倉喜多の墓の入り口です。

みちのく庵_0406
片倉喜多は、片倉小十郎景綱の異母姉で、
伊達政宗の養育係及びその正室愛姫(田村清顕の娘)付であったとして有名です。

みちのく庵_0407
片倉喜多の墓から、左の道を更に分け入って進むと、
田村清顕の墓があり、ここに、真田幸村の墓もあります。

なぜここに、信州上田から紀州九度山、大坂夏の陣で討ち死にし、
白石の地を踏んだことのない真田幸村の墓があるのか。

真田幸村(真田信繁)は、大坂夏の陣において、
道明寺口で対峙した片倉重長(片倉家二代)に子女の後事を託したというのは有名な話。
そのひとり阿菖蒲が、片倉喜多の名跡を継いだ田村清顕の孫の定廣を娶り、
その定廣が、田村家の墓とともに、真田幸村の墓を建立したとのこと。

その背景から、墓所の正面中央は、田村清顕の墓であり、
みちのく庵_0408
その左隣に、阿菖蒲の墓。

みちのく庵_0409
そして、その左側にあるのが、真田幸村の墓。

建立されたと考えられる江戸時代には、真田幸村は既に物語の英雄になっているでしょうから、
その権威にあやかろうという意図もあったのかもしれないと思います。
名前の表記が、本当の真田信繁でなく、物語で言われる真田幸村であることからの予想ですが。


みちのく庵_0410
白石城下には、真田氏との所縁を残すものがいくつかあり、
その一つ、清林寺は、真田家遺臣が開基したため、寺紋が真田氏の家紋「六文銭」です。
ここは、白石城跡から自転車で約5分です。

みちのく庵_0411
片倉家菩提寺の傑山寺は、清林寺から自転車で2分。
片倉小十郎景綱の銅像があるほか、

みちのく庵_0413
墓地の一番奥の方には、第4代横綱谷風の墓があります。

みちのく庵_0414
最後の訪問先は、当信寺。
傑山寺からは自転車で7分。
山門は、白石城東口紋を移築したものですが、ここには、

みちのく庵_0415
真田信繁(真田幸村)の遺児である、阿梅(片倉重長継室)と大八(片倉守信)の墓が、
現存しています。

みちのく庵_0273
当信寺からは自転車3分ほどで、白石駅に到着です。

駅構内にある、白石駅観光案内所にて自転車を返却して、
白石観光を終えました。

そして、白石駅から、次の訪問地である遠刈田温泉に向かいました。


鎌先温泉 四季の宿みちのく庵
鎌先温泉は、宮城県のなかでも、小さな町・白石市の郊外にある、山あいの小さな温泉地です。
そのなかで評判を聞くのは、みちのく庵と湯主一條。この二つは全然タイプが異なります。

みちのく庵は、施設は新しいが、スタッフは地元のおばちゃんで家庭的。
田舎に来たような旅館が良ければ、みちのく庵が適しています。
食事もおいしい和食です。
何もない山あいの宿で、ゆったりとした時間を過ごせます。

鎌先温泉で、ホテル的なサービスを求めるなら、湯主一條。スタッフはバーテンの様で、食事も洋食。
但し、スイート必須で、それでもパブリックは古い施設。高級というには今一歩です。
鎌先温泉で宿を選ぶなら、みちのく庵がおすすめです。

★「四季の宿みちのく庵」(東北/鎌先温泉) ブログ
★「四季の宿みちのく庵」が好きなら、この旅館もおすすめ
 「旬彩の宿 緑水亭」(房総/安房小湊温泉)
 「和心亭豊月」(箱根/芦ノ湖温泉)
 「匠の宿佳松」(箱根/芦ノ湖温泉)
 「お宿玉樹」(群馬/伊香保温泉)

四季の宿みちのく庵
料金・基本情報はこちら ▶ 四季の宿みちのく庵


旅館・ホテルランキング