いい旅館訪問記 旅館マニアによる高級旅館のおすすめブログ

東京在住の旅館マニアが、口コミ・ランキングに頼らない現地情報を紹介するブログ。 「その旅館が好きなら、この旅館もおすすめ」というリンクも紹介中。 住まいから関東の温泉宿が中心になると思います。

カテゴリ: 北陸(加賀・富山)

加賀温泉郷、山代温泉の あらや滔々庵 に行ってきました。
あらや滔々庵_72
北大路魯山人ゆかり、山代温泉発祥の湯元として十八代続く老舗旅館。北陸でもトップクラスの超高級旅館です。

あらや滔々庵_2
羽田空港から飛行機1時間で小松空港へ。

あらや滔々庵_4
小松空港から、バス電車30分で、加賀温泉駅に到着。

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加賀温泉駅からは事前予約の送迎。
羽織のスタッフに迎えられて、黒塗りにあらや滔々庵のイラストが描かれた送迎車に乗り込みます。

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送迎10分で、あらや滔々庵に到着です。
風格のあるおもむき。
玄関前には、仲居さん数人が揃って頭を下げてお出迎え。
運転手からの誰々様ですという伝言とともに、仲居さんが一組ずつ先導していきます。

あらや滔々庵_109
玄関を入り、ここでも数人の仲居さんがずらっと三つ指をついてお出迎え。
靴を脱いで、畳敷きに上がります。

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山代温泉のシンボルマークにもなった魯山人の「暁烏の衝立」もお出迎え。

あらや滔々庵_84
ロビーの席に案内され、着席します。
ここでは手続きもなく、すぐに部屋に案内しますと、仲居さんに声かけされます。

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畳敷きの廊下を進み、

あらや滔々庵_88
畳敷き金箔壁紙のエレベーターで、

あらや滔々庵_8
6階へ。

あらや滔々庵_9
廊下をすすみ、

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本日の部屋、603有明。
和室12.5畳。

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踏込を入り、

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和室。
わぁ、と心が高揚する空間。なぜでしょう。
空気感と、暖色照明と、簀戸と、窓からの緑と。
木が隅々まで磨かれています。
数寄屋造りが好きなのかな。

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床の間側を向いて。

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チェックインは部屋にて。
宿帳に記入します。

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お着きの菓子は、
自家製のわらびもち。

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そして、音羽堂の加賀紫雲石。
見た目はきんつばのような、丹波の大納言を寒天で包んだ菓子すぁう。

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抹茶。
茶碗もおしゃれ。

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簀戸の先の広縁。窓からの景色は、敷地内の木々。
この簀戸を含めた空間が、絵画のようです。

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この広縁は、居心地がよい。
伝統的な和室間取りと、テーブルはモダンと。

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隣には、書院の空間。

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床の間には生け花と、器。
そして、照明はモダン。

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冷蔵庫は、空。

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加賀棒茶。茶さじには「荒屋」の文字。

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押入もちゃんと磨かれているんですよね。

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浴衣は押入に。2枚。

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水回り。

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バスタオルは、あらや滔々庵の刺繡入り。

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内風呂。檜です。

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お手洗。

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部屋の鍵はカードキーです。

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さて、大浴場に向かいます。

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あらや滔々庵の温泉は、大浴場2つ「原泉閣」「瑠璃光」と特別風呂「烏湯」の計3つあり、
夜9時と朝9時の2回男女入れ替えです。

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1階大浴場の入り口。

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こちらの作品も、魯山人。
楽閒(しずけさをたのしむ)

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あらや滔々庵の名物は、特別風呂 烏湯。

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脱衣場。

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タオル、バスタオル完備。

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ガラス戸の先には、

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烏湯は、瞑想の空間。
湯気をこもらせて、軽いスチームサウナのような空間です。

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熱め(40~42℃)の湯と、

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ぬるめ(36~38℃)の湯。

熱めとぬるめ、交互に入ることで、サウナと水風呂のような使い方です。

熱めの湯に温泉が落ちるちょろちょろという音だけが響く空間。
ぬるめの湯に入ると、ずっと寝湯をしていたくなります。

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大浴場 原泉閣。

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脱衣場。

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脱衣場。

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タオル、バスタオル完備。
タオルは巻いてあります。

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内風呂。
新しい設備でもないはずなのに、なぜか居心地がいい空間。
照明を含めて細部にわたり工夫があるのでしょう。
露天風呂より、内風呂にずっといたくなります。

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洗い場。

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露天風呂。

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湯上がりには、1階フロント横のドリンクコーナー。
ビール、シャンパン、水がフリーです。
一番乗りだったので、仲居さんにシャンパンの抜栓をしてもらいます。

このドリンクコーナーは、夕方まで。

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夜と翌朝まで置いているのは、2階コーヒーサービスです。
14:00~23:00、7:00~11:00での提供。

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一度、外にも出てみます。

入り口には、到着のお客様を待って、常に仲居さんが正座してスタンバイしていました。
その後方の陰から、仲居の頭が作法の指導。おもてなしの伝承をしっかりしている感があります。

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下駄を借りて。

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あらや滔々庵の立地は、山代温泉の中心、古総湯を正面にして建っています。
山代温泉の湯元であることを物語っています。

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玄関前には、羽織を着たスタッフが、ずっとお客様を待って立っています。
外との出入りのたびに、スタッフが出てきてお帰りなさいませと戸を開けてくれます。
スタッフ間もインカムでやり取りしていて、隙間のない接遇が提供されます。

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さきほど乗ってきた送迎車。2台あるようです。

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のれんがなびく玄関の前には、

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源泉 烏湯。

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源泉では、あすの朝食の温泉玉子が作られていました。

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売店は、外来でも入れるように道に面しています。

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九谷焼、山中塗りを中心に。

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ロビーには、書や器が置いてあり、

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こちらも魯山人の作品でした。

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帳場に掲げられているこちらの看板。

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あらやの看板も、魯山人です。

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館内には、3階に茶室ギャラリー作品展示室。

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小さな庭に面した茶室です。

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北大路魯山人の器や、

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北大路魯山人の書などが展示されています。


さて、夕食です。
あらや滔々庵の夕食時間は、18時、19時からの選択。18時にしました。
時間になったので、2階へ。
エレベーターを降りたところに、ずらっと7-8人の仲居さんが待ち構えていました。

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ワインセラーがずらっとある廊下を歩き、

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個室食事処へ。

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本日の席はこちら。

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一枚板のひのきのテーブル。いいですね。

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テーブルセット。
もう、この時点で期待感が高まります。

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お品書き。
箸は湿っている濡れ箸。懐石料理の作法です。

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最初の品が届きました。美しいです。

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食前酒 館主おすすめ 季節の地酒一献

石川県の酒、夢醸。氷室仕立て。
シャーベットになっていることで、日本酒度が際立ちます。

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先附 長芋おくら寄せ
    蛸湯引き 海老 順才

蛸の湯引きに、ボイルした海老。出汁で炊いたじゅんさい。
はい、ひと口目から美味しいです。

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あらや滔々案ドリンクメニュー1/10

あらや滔々案のドリンクメニューは豊富。
石川県の地酒が多いのはもちろんのこと、ワインが殊に豊富です。

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あらや滔々案ドリンクメニュー2/10
石川の地酒の数々。

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あらや滔々案ドリンクメニュー3/10
北陸の日本酒の数々。石川の農口尚彦研究所、福井の黒龍も。

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あらや滔々案ドリンクメニュー4/10

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あらや滔々案ドリンクメニュー5/10
ここから6ページにわたってボトルワイン。

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あらや滔々案ドリンクメニュー6/10

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あらや滔々案ドリンクメニュー7/10

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あらや滔々案ドリンクメニュー8/10

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あらや滔々案ドリンクメニュー9/10

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あらや滔々案ドリンクメニュー10/10

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お酒は、石川県の酒、手取川にしました。
九谷焼の色とりどりのおちょこを持ってきてくれて、選びます。

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仲居さんに注いでもらって、

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とっくりもおしゃれです。

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先八寸 加賀山海佳肴盛り

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鱧 枝豆 トマトソルベ

はもが美味しい。トマトと合うとは知りませんでした。

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とうもろこし すり流し

とうもろこしの粒は粗く、粒立つ飲み心地です。

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無花果 エンドウ 胡麻クリーム

いちじくは胡麻が合うんですね。

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コールドビーフ 針玉葱

牛肉はやわらかく味強いです。

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揚げ胡麻豆腐

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魳棒寿司

シャリのかたさは普通ですが、かますが舌でほどけます。

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続いてお椀がきました。
椀に霧吹き。つくりたてを示す会席料理の作法です。

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椀 鱧葛打ち 冬瓜
   おかひじき 輪切り柚子

味は慎ましやかなのに、どんどん飲みたい美味しいと感じる汁物。
鱧は、ふわっふわです。

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造り 橋立港におまかせ 純釜天然塩

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スズキの焼き霜、アカイカ、魯山人が好んだ食べ方:甘海老西京味噌漬け。
かわはぎの身と、肝の酒蒸し。ポン酢ゼリー、梅肉醤油。

甘海老は尻尾を取ってあり、細かい仕事しています。

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焼きもの 太刀魚塩やき
      五郎島金時 万願寺唐辛子

口に入れればうまい。太刀魚なのにふっくら。塩気強め。
ほおずきも中身を食べれます。

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スダチが転がらないように、皮に刃が入れられています。細かい仕事しています。

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強肴 鮑 帆立
    若芽 長芋

ソテーして、肝が入った玉味噌掛け。
あわびがめちゃくちゃやわらかい。こりこりとかじゃありません。
でも、ほたてと比べて身のしっかりさも感じます。

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続いての器は、

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炊き合わせ 丸茄子 加賀太胡瓜
       鴨つみれ 針生姜

冷製仕立て。茄子のオランダ煮。
素揚げした茄子を甘辛いタレにつける加賀の郷土料理です。

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食事 穴子とうもろこし炊き込み
汁 岩もずく赤味噌仕立て
香のもの

ごはんうま。とうもろこしいい感じ。白焼きの穴子は表面サクッと中ふわっと。

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おかわりもあるということで、もう一杯いただきました。

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最後にデザート。木の器がおしゃれです。

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水菓子 季節の果物と冷菓
自家製ブラマンジェ、金沢スイカ、メロン、抹茶のアイス、薄蜜のゼリー。

あらや滔々庵の夕食は大満足。
どれも美味しかったなあ。
ふわふわ、とろとろ。素材も調理も一流なのでしょう。

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山代温泉の夜の過ごし方は、特にありません。
門前の看板には明かりが灯されていました。

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部屋に戻り、そのまま布団に入ります。おやすみなさい。


翌朝。
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しとしと雨の朝です。
6階の廊下からは、山代温泉の中心の全景が見えます。

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部屋の外には、朝刊が届いていました。北陸中日新聞。

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大浴場は、夜通し入れるので、朝風呂へ向かいます。
夜9時に男女入れ替えとなり、瑠璃光。

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脱衣場。
タオル、バスタオル完備。

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内風呂。
こちら瑠璃光も、内風呂がすごく居心地がいい。
ずっとゆっくりとしていたくなる空間です。

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洗い場。

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露天風呂。

さて、朝食となります。
朝食時間は、8時、8時半、9時からの選択。8時にしました。
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朝食会場は、夕食と同じく2階個室食事処にて。

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最初のセット。

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ごはん、味噌汁、焼き物が届いて、そろいました。

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ほうれんそうとしめじ

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飛龍頭 がんもどき

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温泉玉子
入り口の源泉で作っていた温泉玉子です。

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しらすおろし、香の物。

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まぐろの漬け

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とうふとゆば。しょうがを効かせたあん。

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ごはん

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味噌汁
味噌汁は、橋立で揚がったあさり。

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焼き物 鯵の幽庵焼き。お隣山中で作っている南蛮味噌。
焼き物は、ほのかに温かいくらい。

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仲居さんが片付けにあたり、
マトリョーシカのように器を重ねていきます。
応量器といって、近くの永平寺でも使われるものなのだとか。

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デザート カットフルーツに平松牧場ヨーグルト。

朝食は、応量器ともあいまって、品のある見た目の食事。
夕食の絶品さと比べると、普通寄りの朝食です。

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チェックアウトは11時。ゆっくり滞在したのち。
精算はフロントにて。

エレベーターで1階に下りれば、仲居さんが待っていて、
ロビーの席に案内され、精算します。

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出発時間となり、仲居さんに荷物を持ってもらい、送迎車に。

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靴を用意されて。


あらや滔々庵_189
玄関前の送迎車へは、軒先から数歩ですが、仲居さん総出で番傘を差し出してご案内。
送迎は4組でしたが、1台に押し込まず、2台の送迎車での送りでした。

乗り込めば、ピシッと一列で頭を下げてお見送り。最後までさすがのもてなしでした。

あらや滔々庵
北陸でトップクラスの超高級旅館。
和のもてなしの洗練さと、空間の居心地の良さ。夕食は美味美食。
細部にわたって隙がありません。
また来たいと思わせる宿です。

★「あらや滔々庵」(北陸/山代温泉) ブログ
★「あらや滔々庵」が好きなら、この旅館もおすすめ
 「あさば」(伊豆/修善寺温泉)
 「御宿かわせみ」(東北/飯坂温泉)
 「石葉」(箱根・湯河原/湯河原温泉)
 「西村屋本館」(関西/城崎温泉)

あらや滔々庵
料金・基本情報はこちら ▶ あらや滔々庵


旅館・ホテルランキング

金沢の奥座敷、辰口温泉の まつさき に行ってきました。
まつさき_47
金沢から最も近い温泉の一つで、明治の文豪・泉鏡花の小説の舞台にもなった由緒ある旅館。料理が美味しいと聞いての訪問です。

まつさき_2
まつさきへのアクセスは、小松駅または松任駅から送迎で20分。
金沢駅からは、3駅先の松任駅。関西からは小松駅が便利。
東京からは、小松空港にも送迎してくれます。

まつさき_3
今日は小松駅から送迎をお願いしました。
マイクロバスで20分余り。

まつさき_48
まつさきに到着です。
車寄で仲居さんに迎えられ、右手の渡り廊下に進みます。

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松泉湖にかかる渡り廊下は、まつさきのシンボル。

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歩きながら、宿への期待を高めてくれます。

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玄関を入り、

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フロントで名前を伝えます。
スタッフは、ワイシャツにネクタイというオールドスタイル。

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はじめに、ロビーの席に案内されます。
大型高級旅館型の広めのロビーで、琴のBGMが流れています。

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ここで宿帳の記入を行い、
早々に、部屋に案内されます。

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まつさきは、本館と新館に分かれています。
今日の宿泊は、新館鳳凰。

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新館のエレベーターに乗り、

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4階へ。廊下も琴のBGMです。

まつさき_71
本日の部屋は、401つる。
鳳凰 特別室(ベッド付)。

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踏込から、

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畳廊下。たくさん部屋があります。

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主室。

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主室を反対から。

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生け花も立派です。

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最初に仲居さんから、館内の案内とお茶出し。

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お茶菓子は、まつさき自家製の栗蒸し羊羹です。

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鍵は、部屋に用意されていました。
滞在中1回無料のお飲み物券付。

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広縁。
景色は、敷地内の庭園の松林です。

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外にもテーブルが配置され、風を感じながらゆっくりすることができます。

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部屋の中に、マッサージチェア。

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もう一つの間。冬はこたつになるそうです。

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ツインベッド付寝室。

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洗面台。

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温泉内風呂と、

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温泉露天風呂。

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露天風呂からも、景色は松林です。

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流しには、

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コーヒー、紅茶、緑茶のパックがあり、

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冷蔵庫は空。

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お手洗は二つあり、

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どちらも同じ形でした。

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浴衣に作務衣、丹前。
大浴場は、タオルは持参。バスタオルも持参ですが、部屋にたくさん用意されていました。

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それでは、温泉に向かいます。

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まつさきの温泉は2ヶ所あります。
本館1階大浴場。こちらは男女入れ替えなしです。

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脱衣場。

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内風呂。
右手の小さい浴槽は、36.5度の源泉掛け流し。
辰口温泉は、泉温がやや低めながら、なめるとわずかに味のする弱アルカリ性。
あつ湯に入ったあと、水風呂代わりに入ると、
最初はひんやり感じたのに、泉質効果で段々とぽかぽかしてきます。

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もう一つの温泉は、新館5階の展望露天風呂。玉竜の湯。
こちらは夜間に男女入れ替えです。

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脱衣場。

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内風呂。

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サウナもあります。

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露天風呂。
景色は、部屋の露天風呂と同じ向きの、松林です。

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湯上りどころには、マッサージチェア。

さて、まつさきの本館の部屋も見せてもらいました。
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本館のエレベーター。

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【本館瑞雲和室10畳】。

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【本館瑞雲和室10畳】踏込から、

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【本館瑞雲和室10畳】本間。

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【本館瑞雲和室10畳】洗面台。

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【本館瑞雲和室10畳】内風呂。

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【本館瑞雲和室10畳】お手洗。

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本館瑞雲の廊下。
新館鳳凰と本館瑞雲は、明らかに部屋グレードに違いがありました。

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館内には、宴会場もあります。
設備は全体的に、昔の大型高級旅館のような印象があります。

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お土産菓子たくさんの売店。

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有料の色浴衣レンタルもありました。

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テーブルサッカーのゲーム盤。くるくる回して遊ぶもの。
なんで旅館にあるのかは不明です。

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幼児用おもちゃもありました。赤ちゃんもウェルカムの宿なのでしょう。

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まつさきは、明治の文豪・泉鏡花の小説『海の鳴る時』の舞台にもなった由緒ある旅館。
泉鏡花の初版本と硯が展示されていました。

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敷地内にある松泉湖には、鯉が泳いでいます。
置いてある鯉のエサをバラバラとまけば、

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鯉がわらわらと集まってきます。

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庭園は、ちょっとした散策コースになっています。
クモの巣除けとして、園芸用の支柱が置いてありました。
手に取って、木々の間をすすみます。

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松泉湖に浮かぶような茶室。
抹茶がいただけるようなので、明日の朝に行こうと思います。

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まつさきのある辰口(たつのくち)温泉は、温泉街はありません。
周囲は、田舎の住宅地という感じでした。


さて、食事の時間です。
夕食は部屋食。18時、18時半、19時からの選択です。
これから出てくるのは、新館鳳凰の料理です。
まつさきは本館と新館で、調理場が2つあり、料理長の別です。料理も全然違う内容になっています。
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仲居さんは熟練の地元のおばあちゃん。親しみやすく話してくれます。
準備が出来ましたと、テーブルに呼ばれます。

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最初のセットから美しい。期待が高まります。

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お品書き。

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お品書きの裏には、石川県の食材の紹介。

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はじめに、金色のとっくりで、朱盃に日本酒が注がれます。
福光屋 黒帯 悠々。

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乾杯 まつさき特製柚子ジュース

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お酒は、のみくらべセットを注文しました。
石川の地酒、手取川・夢醸・農口尚彦研究所。

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前菜 法蓮草と占地のお浸し
   タラの芽胡麻和え
   燻製サーモン笹巻寿司
   能登もずく酢 針生姜
   一寸豆塩茹で
   蕗の薹味噌
   蕗田舎煮

ふきのとうみそは、酒が進みます。

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笹の中身は、燻製サーモン笹巻寿司。

このころ、部屋に女将さんが挨拶に回ってきました。
昔ながらのサービスを大切にする旅館ですね。

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つづいては、椀物。

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御椀 清出汁仕立て
    蓬豆腐
     油目 かぎ蕨 ラディッシュ 青柚子

美しい椀物です。
すまし汁に口をつけた時、旨い食事と確信しました。
すすって美味しくて、具に手をつける前に、すすりきってしまいました。

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向附 鰆焼霜造り
   七尾産甘海老
   金沢港なめらへぎ造り
   近海本鮪平造り
    あしらい一式

鰆は柚子の煎り酒で。
日本海の近海ものだそうで、とろけるような刺身です。

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焼物 甘鯛若狭焼き
    菖蒲独活 はじかみ

甘鯛は、口のなかで甘くほどける柔らかさ。

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酢物 蒸し鮑 蛍烏賊
    アスパラガス 新玉ねぎ
     土佐酢ジュレ 花穂

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ここで、ごはんのお釜に火が入ります。

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強肴 和牛柔らか蒸し
    アスパラガスソース
    バルサミコソース
     添え野菜

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箸で持ったら、崩れてしまうくらい柔らかい和牛。
口に入れると、脂は感じないのにパサつきはなく、うまみがぎっしり。
蒸した後に出汁に漬けているのだとか。
ソースもなめつくしてしまいました。

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続いての器は、

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焚物 南瓜 人参 スナップエンドウ
    六方小芋 木の芽

もちろん器までほっかほかでの提供。
どれも柔らかくて一番美味しい瞬間での提供。出汁まで飲んでしまいます。

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釜の御飯も炊き上がりました。

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食事 桜海老御飯
香物 大根ぬか漬け
   胡瓜浅漬け
   白菜切り漬け
止椀 豆腐滑子

桜海老におこげが、なんとも香ばしさを高めます。
お茶碗は、持ち手すら温かい、温めて持ってきている配慮です。
味噌汁ですら、一品であるといえるくらい美味しい。出汁ですね。

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お釜のご飯は、

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もちろん全部いただきました。

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水物 バイナップル メロン とちおとめ さくらんぼ

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最後のお茶は、急須にポットカバーでの提供。
夜に温かいまま飲めるようにとの配慮です。

まつさき新館鳳凰の夕食は、美味しかったです。
最初のセットから美しいと感じましたが、御椀のすまし汁で確信しました。
本館と新館で2つ調理場があるとのことでしたが、
このレベル、この出来立ての温かい料理の提供は、そうでないと不可能なのでしょうね。

仲居さんに聞いたところ、新館と本館は全然違う料理。
新館は、京都で経験を積んだ板長で、京風味。
本館は、まつさきが長い板長で、出汁が絶品だとか。
本館の料理も食べて見たいと思いました。

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食後には、部屋の露天風呂で一風呂。

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体を温めて、布団に潜りこみます。

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おやすみなさい。


翌朝。
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快晴の朝です。

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まずは朝風呂へ。
新館5階の展望露天風呂。
夜間に男女入れ替えされて、朝は木犀の湯。

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視界が開けた露天風呂は、
庭の松で周囲の民家は隠れ、視線を上げれば林の丘。遠くには白山に連なる山々。
周囲が住宅地と感じさせない空間になっています。

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朝食は7時半、8時、8時半から。
10分前にはノックの音。仲居さんがおはようございますと元気よく入ってきます。
持ってきてくれた朝刊は北國新聞。

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テーブル掛けも、新しいのに掛け替え。

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味噌汁は、テーブルで火にかけられます。

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蒸らしの段階の釜炊ごはんも到着。

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釜炊きの御飯は、辰口産のお米。
仲居さんによそってもらって。

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朝食のセットが揃い、席に呼ばれます。

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りんごジュースに、サラダ。

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メインはなんと、のどぐろ一夜干し。
朝食にのどぐろが出るとは!
すごい脂。焼きたての温かいところを、はくばく食べてしまいます。

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炊き合わせ。鰊と茄子を炊いたもの。
温かくて、ほろほろとした鰊がうまい。

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味噌汁も良い感じに。

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味噌汁をよそってもらいます。
おつゆ麩がとろとろです。

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木箱の中は、のり。

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めかじき昆布〆、小松菜のおひたし。おからの炊いたもの。

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玉子焼き。

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まつさき新館鳳凰の朝食は、のどぐろがメインの豪勢な食事でした。

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デザートにミルクプリン。

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朝食後には、部屋に用意してあったお飲み物券で、食後のティータイムとします。

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茶室 無量庵へ。

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館内から茶室への渡り廊下は、ハート型の窓があります。

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松泉湖に囲まれる茶室の窓辺で、

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抹茶を頂きました。

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松泉湖に浮かぶような茶室。鳥のさえずりを聞きながら。

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チェックアウトは10時。フロントで精算しました。

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帰りの送迎は、小松空港へお願いしました。
車が回される待ち時間のために、車寄には足湯がありました。

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まつさきから25分、小松空港に到着。

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空路で羽田への帰路に着きました。

まつさき
施設やサービスは、中型高級旅館の典型です。団体に好まれる感じ。
しかし、特筆するのは食事。本館と新館で、調理場が2つあり、料理長も別です。
新館鳳凰は、出汁の味付けがすばらしく、美味しかったです。こんなに美味しいのであれば、今度は本館の料理も食べに来てみたい、と思わせる旅館でした。

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